ここ数年、急ピッチでサラリーマンが副業を行うための環境が整いつつあります。

 たとえば厚生労働省は、より一層の副業促進を目指して、早ければ2026年にも労働基準法などの改正を行うとしています。

 

 厚労省には、人口減少による労働力不足を副業人材でカバーしたいという思惑があり、副業人材の活用に向けて、企業による副業労働者の労働時間管理を簡素化することや、本業と副業を通算した超過労働時間に対する割増賃金の廃止等が議題に上がっています。

 副業推進と言えば聞こえがいいですが、要はサラリーマンを穴埋め人員にしようとしている意図が透けて見える気がしてなりません。

 

 もともと、サラリーマンが収入を増やす方法は2つだけです。

 

《サラリーマンが収入を増やす方法》

 

1、時給を上げる

2、働く時間を増やす

 

 すでに残業規制によって、サラリーマンは本業で余分に稼ぐことができなくなっています。よって、サラリーマンが2の「働く時間を増やす」を選択したければ、基本は2箇所以上の事業所で働くしかありません。

 

 一般的に言って、長年、働いてきた本業のほうが時給は高いはずです。しかし残業が難しくなった今、大部分の人は“副業”という名目のもとに、他の会社に行って、わざわざ時給を下げて働く以外にないのが実情です。

 

 個人的には、サラリーマンの方がアルバイト的な仕事を探すことはお勧めしません。確かに、一時的には収入が増えますが、体力的な問題もあり、継続するのは難しいでしょう。

 

 私のお勧めは、1の「時間単価を上げる」ことです。

 もちろん簡単なことではありませんし、時給を上げるためには、一時的にせよ、労働時間を増やさなければならない場合もあります。

 副業を志す人は、まずは「自分の限られた時間を、何に投じれば時給を上げられるのか?」と考えるところから、ぜひ始めていただきたいと思います。

 

 副業を始める際に、意識していただきたいのが、「これまでの常識は通用しない」ということです。

 副業は、単に仕事を掛け持ちすることではありません。副業とは、基本的には雇用されない仕事をすることだとお考えください。要は、自分でビジネスを生み出すことに他なりません。

 従って、今までと同じ方法では、上手くいかない可能性が高くなります。

 

 通常、人生で初めてのことにチャレンジする場合、何から始めるべきかというと、勉強です。

 もし、「何を副業にすればいいのかわからない」「自分には特殊な能力がない」とお考えの方は、まずは下記の書籍を読むことから始めてみてはいかがでしょうか。

 

『サラリーマンを「副業」にしよう 「給料袋」もう1つ増やす方法、教えます』

https://www.amazon.co.jp/dp/4833423707/winwinproject-22

 

 

 

 本書では、副業初心者に向けて、サラリーマンがゼロから個人事業を立ち上げ、その事業を育てていくことで、やがては本業の収入を上回るようになることを目指しています。

 その後は、独立起業するもよし、文字通りサラリーマンを副業にしてもよし。

 

 本書は、副業から始めて独立に至った著者自身の経験が詰まった一冊になっています。副業に興味がある方、これから始めたいとお考えの方は、ぜひご一読いただければ幸いです。

 

俣野成敏


 

《参考文献》

日経新聞Web版:2024年9月19日、11月12日、他