「老化は病気ではない。なぜなら、老化は誰にでも平等に訪れるから」。

 今、そんな常識が変わろうとしています。

 

 数年前に、「老化は病気だ。だから治療できる」と書かれた本が出版され、日本でもベストセラーになったことを覚えている人もいるでしょう。それが、『LIFE SPAN―老いなき世界』(デビット・A・シンクレア著、2020年、東洋経済新報社)です。

 

 この本が世間に与えた衝撃は大きかったものの、出版当初はまだ、研究途上にある成果を披露しているに過ぎない感がありました。

 しかしここ数年の間に、NMN点滴など、老いない身体を手に入れるための具体的な治療法が、一般人の間でも徐々に広がりを見せています。

 日本でも、いよいよアンチエイジング(抗老化医療)が本格的に根付き始めているのです。

 

「老化を止められるかもしれない」と聞いて、興味を示さない人はいないと思いますが、ここで心配になるのが「どのクリニックに行けばいいのか?」ということではないでしょうか。

 現在、玉石混交状態にあるアンチエイジング業界で、正しい治療を受けて健康な肉体を手に入れるためには、クライアント側にも正しい知識が欠かせません。

 

 特に、日本人が混同しがちなのが、「加齢と老化はイコールである」という点です。

 

 加齢とは、月日の流れに従って、一歳、また一歳と年齢を重ねていくことです。生きている以上、時間が流れていくのを止めることはできませんから、これを否定する人はいないでしょう。

 

 一方、老化とはその名の通り、体に老化現象が現れることを言います。老化現象とは、たとえば「肌にシワができる」「白髪が生える」「老人性色素斑(シミ)ができる」等々。

 長らく日本では、アンチエイジングとは美容業界の領域だと考えられてきました。

 

 しかし、実際のアンチエイジングは、美容業界をはるかに凌駕する市場を有する可能性があります。なぜなら、人は必ず歳を取るのですから。

 

 人が老化する原因として、最近、明らかになっているのが「細胞の老化」です。

 人間の体は約40兆個の細胞が集まってできていますが、細胞は、だいたい50回ほど分裂を繰り返した後に活動を停止します。これを、“細胞老化”と言います。

 老化とは、「体内の正常細胞が減り、老化細胞が増えていくこと」と捉えることもできます。要は、体を構成している細胞が機能不全を起こしている状態です。

 

 老化のスピードが、人によって異なるのは、環境要因や遺伝的なものなど、多岐にわたるでしょう。個人差があるにせよ、1つ言えるのは、老化は放っておけば確実に進行するということです。

 

 来月、アンチエイジングに関する新刊を発売いたします。

 

『トップ1%の人だけが知っている「若返りの真実」』

https://www.amazon.co.jp/dp/429612238X/winwinproject-22

 

 

 

 今回の共著者は、20年前からいち早く日本にアンチエイジング技術を導入した、業界のパイオニアである辻直樹先生です。

 

 可能な限り老化のスピードを遅くして、いつまでも活力のあるビジネスパーソンでいたい人は、ぜひ本書をお手に取ってみてください。きっと新しい世界が開けるに違いありません。

 

俣野成敏