こんにちは。俣野成敏(またのなるとし)です。
多くのサラリーマンの方にとって、「時間がない」というのが、悩みなのではないかと思います。
そのための対策と言えば、たとえば「2つ3つのことを同時にする」こと。例を挙げると、私たちは「ご飯を食べながらテレビを観る」といったことをよくします。
しかし、テレビに見入っている間は、ご飯の味がわからず、ご飯を味わって食べていたら、ドラマのクライマックスを見損ねた…なんてことになりがちです。
他にも、たとえば便利グッズで解決しようとすれば、お金がかかるし、速読を勉強して読書量を増やそうとすれば、訓練が必要だったり…といった調子です。
要は、私たち人間は、基本的に1度に1つのことしかできないわけです。
まずは、事例をお話ししましょう。私のセミナー受講生の方のお話です。仮にその人を、Kさんとしておきましょう。
Kさんは、サラリーマンだった頃、いつも時間がなくて悩んでいました。
ある時、Kさんは知人が開いているセミナーに出席して、「時間がなくて寝る暇もない」という悩みを打ち明けます。
話を聞いた知人は、「何に時間を使っているのか?」と聞き、「その用事をこなすのに何時間くらい必要なのか?」と尋ねました。
話をもとに、知人がKさんの挙げた必要時間を全部、足してみたところ、なんと28時間にもなったということです。
これは、典型的な“増やす発想”です。「あれもやらなきゃ」「これもやらなきゃ」と言っては、自分を用事でいっぱいにしてしまいます。
大事なのは、“減らす発想”です。では、どうしたらやることを減らすことができるのでしょうか?
ここで、もう1つ事例を挙げましょう。芸能人にして事業家でもいらっしゃる西野亮廣(にしのあきひろ)さんの例です。
西野さんは以前、ご自身のブログにこう書かれていました。
「昨日、スタッフから、『4日で書いた本が売れるなんて、ズルイ!』と言われたが、とんでもない。
『革命のファンファーレ』を4日で書けるようになるまでに、17年を費やした。
考えて、覚悟を持って行動しまくった、本気の17年だ」(「魔法のコンパス」キングコング西野オフィシャルダイヤリー2017年10月7日より)。
私は、これが答えなのではないかと考えています。つまり「減らすためには、一時的に増やす必要がある」ということです。
ここまで読んで、「だったら、やることがたくさんあっても不思議ではないのでは?」と思われた方もいたかもしれません。しかし、ただ単に、やりたいことをあれこれと詰め込むだけでは意味がありません。
そうではなくて、“やることに優劣を付ける”ことが大切です。とはいえ、どれを優先すべきで、どれが後でもいいのかがわかりませんよね?
だから、一時的にやることを増やして、「こっちは先」「こっちは後でもいい」と仕分けをする必要があるのです。
もちろん、状況によっても優先順位は変わってきますが、それができるようになるには、時間が必要です。
最初の事例のKさんは、独立・起業してからすでに5年が経っています。現在は、仕事をこなしながら、普通に日常生活も送れています。
時間について、Kさんはこのようにおっしゃっています。
「残念ながら、1日24時間という枠は動かせません。だから、“今日”という時間枠の中に、どの用事を入れるか?が大切です。
当然、毎日、予定は狂ってきますが、その場合は、『優先すべき用事はどれで、どれとどれを組み替えればいいか?』と考えます」と。
今日のお話が、何かのヒントになれば幸いです。
ありがとうございました。
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