あなたも知らぬ間に、カモにされてはいませんか? | 俣野成敏オフィシャルブログ「脱 サラリーマン思考」Powered by Ameba

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こんにちは。俣野成敏(またのなるとし)です。

 

 現代を生きる私たちは、衣食住がほぼ満たされ、人類の歴史上、もっとも恵まれた時代を生きています。それでもなお、人の欲望が尽きることはありません。

 人々の需要に応えることが、ビジネスの基本であるのは論を待つまでもありません。さらに、それだけでは飽き足らず、消費者の需要を喚起しようと、至るところに広告が溢れています。

 こうした環境に身を置く私たちは、ともすると「どこかに自分の希望を叶える方法がきっとあるに違いない」という幻想を抱いてしまいがちです。

 

 先日、ある経営者仲間の会に呼ばれて、参加した時のことです。会の席で、たまたま隣り合わせた経営者の方から、このような話を聞きました。

 その方の奥さまは中国の方で、夏休みは、お子さんと一緒に中国に帰省していました。ご主人は仕事でずっと日本にいたのですが、帰ってきた奥さまから、「中国にいる間に子供と小児病院に行き、子供に全身検査を受けさせた」との告白を受けたそうです。

 

 もともとお子さんは、他の同級生に比べると、少々背が低いそうです。それを心配していた奥さまは病院へ行き、子供をCTスキャンやらエコー検査、レントゲンなどにかけて、徹底的に調べたのだそうです。

 その結果、医者から告げられたのは「お子さんは、平均よりも発育が少々遅れている」という言葉でした。

 奥さまは、自分が心配していることを、わざわざ医者から念押してもらうために、何時間もかけて子供の検査をしていたわけです。

 

 それを聞いたご主人は、特に病気でもない子供にそんな検査を受けさせたことに腹を立てたものの、奥さまの気持ちは理解できました。

 人は思い詰めると、時に周りが見えなくなってしまい、後になって「なんであんなことをしたのだろう」というような行動をしてしまうことがあります。

 ご主人は、ただ「医者も人間だから、その立場を利用して金儲けをしたいと考えるのは自然なことだ」と諭したということです。

 

 それが良いか悪いかはさておき、ビジネス的に言うのであれば、子供の背丈を伸ばすことに対して、一定の需要があるのは確かです。

 先のご主人の話によると、小児病院の“フロント商品”は子供の全身検査で、“バックエンド商品”は子供の背丈を伸ばすという点滴でした。

 その病院には、他の省からも多くの親子がやってきて、何時間も検査と順番待ちで待たされた後に、十数分の検査結果の説明を受け、定期的に点滴を受けにくるか、自分で打てるように注射を購入するかを選ばせるシステムになっていたそうです。倫理的な問題とは別に、これが一大ビジネスなのは間違いないでしょう。

 

 これをお読みになって、「医学的知識のない人に対して酷いことを」と思った方も多いでしょう。しかし、実は私たちも、必ずしも他人ごととは言い切れないところがあります。たとえば生命保険などがそうです。

 日本では、生命保険の加入率が80%以上と、世界でも有数の生命保険大国です。保険会社は、企業の株主になることで、その企業内で営業するお墨付きを得て、白昼堂々と勧誘しにやってきます。

 特に、販売員にとってのカモは、何も知らない新入社員です。「万一の際の安心のために」などと吹き込んで、不必要に手厚い保険に加入させるのは、酷いこととは言えないでしょうか。

 

 人は、「他人もそうしている」という言葉に弱いものです。けれども実際は、“平均内や“他人と同じ”であることは、何の保証にもなりません。

 群れることに安心感を見出そうとする弱い自分から脱するためには、世間で常識とされていることに対して「それをしなかった場合にどんなメリット・デメリットが考えられるのか?」という想像力を働かせることが大切なのです。


 

 ありがとうございました。


 

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