#37 結局…
6月11日(日)【7日目-2】
結局、来てしまったのはおもちゃ売場。
本屋さんは…まだ行ってない。
奥に向かう通路になにかが見えた。
そして店内放送が流れてきた。
「このあと11時30分から、屋上ステージにて『アニマル☆モンスターズ』ショーを行います。」
そうだ!
あのぬいぐるみはアニ☆モンの『ライタ』だ。
その隣はアニ☆モンベースのお姉さんだ!
今週の見逃しちゃったな…
っていうか、先生の家テレビないし…。
足は無意識でアニ☆モンコーナーに向かっていた。
「あーっ!ライタだ!」
小さい子が叫びながら走っていった。
他のキャラクターもいるかな?
一緒についていく。
ライタ……とポメリー…?
愛しのキイオ様は?!
キイオ様がいないなんてっ!!
「なか、人間が入ってるんでしょ!」
生意気そうな低学年男子がそんなこと言っている。
幼稚園の子がいるのにっ!!
蹴られたり、殴られたり…ちょっとかわいそう。
そんな中でもくじけず、ライタは風船を配っていた。
お姉さんもにっこりとショーの宣伝をしていた。
ポメリーはやたらこちらを見て手を振ってくる。
人なつっこいもんね。ポメリーくん。
ふわふわだ。とりあえず、撫でておこう♪
ふわふわ。
ライタがこっちにきて風船をくれた。
ああ、どうも…。
ガキんちょ男子から逃げてきたっぽい。
「ふう…」
気付けば隣に小さな子がいた。
「ふう…ほしぃ…」
?
「ふう…」
あ、風船欲しいんだ!
「ライタからもらう?」
アニ☆モンベースのお姉さんも来てくれた。
ライタもその子に風船を差し出したのだけど。
「や…」
ライタじゃいやか……
試しに私の風船を渡すと、嬉しそうに受け取ってくれた。
この色が良かったのかな?
「ま……は?」
ご機嫌だったのにキョロキョロと不安そうな顔になってきた。
迷子?!
とりあえず、その子をお店の人のところまで連れて行った。
<つづく>
着ぐるみ見かけると…
とりあえず、寄っちゃうよねぇ…