どうする?「おむつかぶれ」 | ひふみのへや ~narimasu-hifuka~皮膚科専門医の備忘録〜

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皮膚科専門医(皮膚診=ひふみ)です。日々の診療で患者さんたちから学んだこと、主に「肌」・「皮膚」(ときどき「推し」)をテーマに綴ります。溢れる情報に溺れそうな時代ゆえ、信頼性の高いサイトも紹介します。
必要に応じ加筆/訂正することがあります。

おむつかぶれ


  おむつをしている人の

(主に乳幼児、おむつ着用中の高齢者)

おしり~またにかけて

  赤みや小型のプツプツ

が出てきます

 

 乳幼児も高齢者も

皮膚のバリア機能が弱い人たちなので

 かなり痛々しく

痒そうに見えます


 痒みや痛みの訴えは明確でない

ことがほとんど

 (おむつをしている人からの

情報伝達がやや困難であるため)

ですが

不快であろうことは

想像に難くありません


排泄物(尿、便)や汗

(次回おむつ交換までの時間が延長されて場合)

 などによる

“刺激性”接触皮膚炎“

であると言われています


また

  おむつ環境下(温度・湿度)は 

カビ菌(カンジダ・白癬菌)の増殖

にピッタリ!


つまり


おむつ内環境は

うっかりすると

①    尿や汗などでかぶれやすく

②    カビも培養されやすい

 のです


  おむつ内部が赤くなったら

  どちらの可能性が高いか

見極める必要がありますし

  「おむつかぶれ」と「カビ感染」が

同居している可能性

  も考えなくてはなりません。ビックリマーク

  

  ①だと思いこんで②だった場合

 

①    に対する治療の結果②が悪化


  することもありますし

 逆の場合は


②    に対する治療に使用した塗り薬に

かぶれてしまい

さらに悪化しているようにみえる


こともありますので

治療開始後しばらく

(数日~1週間)は

  注意深く観察していく必要があります

凝視

  

  なかなか医療機関を受診できない場合

  とりあえず身近な薬や薬局で入手可能な

“良さそうな薬”

を塗りたくなる!


ところですが・・・

  

おすすめ


丁寧に洗う!

通気性をよく

(おむつをこまめに変える)


ことです

  きれいに洗って清潔にするだけで

  医療機関受診しなくてよくなるのであれば

  こんなにうれしいことはないですよね♪