脂漏性皮膚炎
しろうせい⁻ひふえん
メンテナンス不具合でなかなか投稿できませんでしたが
ようやく投稿できました
メンテナンスに奔走した方もおつかれさまでした
脂漏部位(頭皮 額 小鼻の付け根からほうれいせんなど)
胴体では体を左右に分けた時の真ん中の線およびその周辺)
とよばれる部位に
赤みと共にサクサクしたミルフィーユ生地(のカケラ)
のようなカサカサした“フケ”が出ます。
かゆみはあることもないことも。
誤解のないように申し上げますと
わたくしは
ミルフィーユ
大、大、大好物です
この業界あるある
『診察中に目の前に見えるものをついつい食べ物に例えてしまう病』
なのです、はい。
(潜在患者数の多い奇病ですが治療法は確立されておりません)
どうしようもない人でなし
と言われても
言い訳などはいたしませんが
他にも面白い(?)「古典的な例え」
については別の機会に…
乳児期の脂漏性皮膚炎は期間限定で
時期(だいたい生後半年前後)が来れば改善しますが
成人の患者さんにおいては命に関わるものではないものの、
いまのところほとんどの医療機関で提供できるのは対症療法のみであり
皮膚症状をピタリと止める治療法は「それなり」であるため
患者さんにとっても治療者側にとっても地味にやっかいな皮膚病です。
原因についても諸説ありますが、いまのところ
皮脂に含まれている成分とそれを分解する皮膚表面の常在菌との
アンバランスさから生み出されていると考えられているようです。
“脂漏”ということばは 実に厄介で、
「脂漏性皮膚炎」という言葉からイメージされるのは
皮脂が漏れてオイリーな状態に生じる皮膚炎
・・・
であろうと思いますが
現実は少し異なります。
乾燥肌の人でも
脂漏性皮膚炎の症状が出ている人は
います。
皮脂過剰により生じる皮膚病の代表と言えば
「にきび」であろうと私は思います。
「にきび」を生じやすい思春期の患者さんにおいては
脂漏性皮膚炎を生じる人は今思い出せる患者さんはいませんが
成人の「にきび」の患者さんにおいても脂漏性皮膚炎が同居する方は
…そう多い印象はないのですが…
今後気をつけて観察していきたいと思います。
現時点での私の考えは下記のとおりです。
皮脂が皮膚表面にいきわたるとき
毛穴が皮脂と古い角質によって詰まる状態が「にきび」で
その皮脂成分が毛穴と毛穴にある平面=皮丘(ひきゅう)に
なんらかの要因で刺激性に働きかけた状態が
「脂漏性皮膚炎」であり
その背景には乾燥
(すなわちバリア機能がうまく働いていない状態)
の存在があるのではないか
・・・
考えは変わるかもしれませんが。。。