音作り初め2018(ライヴ編) | 成のブログ

音作り初め2018(ライヴ編)

先日、静岡・清水銀座Schall。


ドラムセットはお馴染み
CANOPUS YAIBAⅡ BOP KIT。
メイプルシェルのキットで
18"×14"BD・14"×14"FT・12"×8"TTの三点。
スネアは
CANOPUS TYPE R。
マテリアルは10Plyのメイプル、
サイズは14"×5.5"です。

ちなみにスネアもタム・フロアも、
打面にプレスフープ、ボトムがダイキャストフープという仕様になってます。

シンバルは、
22" SABIAN HHX Omni
18" SABIAN HH Medium Thin Crash
16" Shop CANOPUS Plototype HiHat
…です。



200Hzあたり…いわゆるミッドローあたりが強調されがちな会場。
こういう響きの会場はヘタなミュートをすると逆効果になり得る。
とりあえずセッティングを済まして鳴らしてみたら、
全体的に分離感の悪いイヤーなサウンド。

今回は基本的にどの太鼓もどれも打面は張りめ、裏面を緩めにすることでスッキリ解決。

サウンドメイクの基本的なポイントは太鼓のレスポンスを失わずに、いかに輪郭をボヤけさせる倍音やサスティーンを収めるか
今回はボトムのピッチ感をグッと落とすことで成立。
これは現場で音を聴いて判断する他ない。
「コレくらいの張り加減で~」
「打面のピッチは何々でボトムが何々」
というようなセオリーは存在しない。
その場その場の鳴りに合わせて、出っ張る部分を潰す。
基本はヘッドのチューニングです。

そういえばスネア・タム・フロアはノーミュートでした。
バスドラムはEVANS EMADのウレタンマフラーが不用意にレンジを狭めていたので外し、
ステージ後方の白壁からの反響で5k~8kあたりがやかましかったので打面に軽いタオルミュート。


このミュート、初めてやってみたんですけど
かなり使える。
“トッ”…って感じで止まる音を出したいときにすごく有効な印象。
タオルを適当なサイズ感に切ったものをガムテープで打面に止める。
ちなみに貼る位置や垂らす面積で音が結構変わってきます。

後は…


フロントのREMO FIBERSKYN3。
会場の響きの都合上、少し具合の悪い低域が残ってたので
ガムテープを丸めたミュートを四ヶ所に。


フロントはちょっとしたことでローがスカスカになってしまいがちなのであまりなにも触れないようにするんですけど(あとフロントいじると踏み心地もすごく変わる)
今回はとても有効に機能しました。

凄く良い音でした(音素材あれば良かったのになぁ)。



着実に進化していってます。

“おかん”は本当に色々な環境下で演奏するので、
音作りの方法もその場その場に合わせてあの手この手で対応することになる。

とにかく耳とイメージで
どれだけ素早くその空間に“調和”した音に仕上げられるかがポイントになってきます。


上手く調和したサウンドを使って音楽を奏でる喜び。
これが一番の楽しみなんですよね。

ドラマーの方々には、現場で培ってきた様々な手法を少しでもシェア出来れば幸いですし、
ドラムのことはわからないって方にも、音作りの面白さを少しでも感じて貰えたら嬉しいです。

そのあたり、
もっと感覚で理解して貰えるような記事を書いていきたいと思ってるので
今後とも宜しくです。