どんな素材で どんな構造で家ができているのか | 奈良県古民家再生協会ブログ

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当社はずっと自然素材、無垢の木の家づくりをしています。

中にはリフォームで新建材を使うこともありますがごく

わずかです。

杉や桧の木を使った家づくりは古民家を改修する時にも

いいものです。

既に使われている木が杉、ヒノキ、松といった無垢材ですから。

別に新建材を使ってリフォームしてはいけないことはありませ

んが、無垢材を使った方がしっくりきます。

 

最近「無垢の木の家に住む」という住宅雑誌に掲載しました。

無垢材を使った家づくりをしている工務店はたくさんあるよ

うです。

今でもやはり人気があるみたいです。

20年ほど前に当社が今の家づくりを始めたころはそれほど

たくさんなかったように思います。

ちょうどシックハウスが問題になった時で時流に乗ったようで

、売れるとなるとみんなが同じような家づくりをします。

自然素材の家と言っても無垢の床板を貼っているだけみたいな

家もあるようです。

当社は構造材から天然乾燥材を使って造っていますが、そこ

までこだわって造っているところは少ないと思います。

構造材は集成材でも仕上がってしまえばわかりません。

床板でも自然素材のようでそうではないものもあります。

 

そういえば最近シックハウス症候群という言葉を聞かなくな

りました。

今も症状を訴える人はいるんでしょうか。

新建材も規制が厳しくなってよく対応できているのかもしれ

ません。

 

自然素材というと新建材よりもいいものといったイメージが

あると思います。

新建材は体に悪いものが含まれているというイメージです。

確かに自然素材には化学製品、薬品は含まれていません。

その点では安全です。

他にも自然素材は吸放湿性があるとか体に優しいとか言われ

ます。

一方、デメリットもあります。

建材に比べて暖かく感じるということはそれだけ空気層が多

いということで傷がつきやすく、凹みやすいです。

また乾燥に伴って収縮したり反ったりすることもあります。

これがクレームになるので大手ハウスメーカーは採用しません。

またどちらが長持ちするかと言われると傷や収縮を問題とし

なければ、接着剤を使って造った建材よりは天然の繊維のほう

が長持ちします。

しかし経年変化による変色は避けられません。

自然素材の経年変化はかえってメリットと捉えてくれる人も

います。

 

木材自体も輸入材よりは日本の木の方が当然日本の気候に適

しています。

良い環境下にあればどこの国の木も問題はないと思いますが、

これだけ高温多湿では輸入材が長持ちすることはないはずです。

これは少し悪い環境下にさらせば明らかで、シロアリに弱く、

湿気に弱い木が多いです。

 

ほとんどの人が自然素材がいい、日本の木がいいとはわかって

いても新建材や輸入材の方が安いです。

中には自分の家に何が使われているかわかっていない人もいます。

構造などは軸組みだろうがプレハブであろうが、ツーバイフォー

であっても完成すればわかりません。

情報はたくさん流れているのですが、住宅業界はいまだにわから

ない、わかりにくい部分が多い業界です。