大工さんは昔のほうが楽しかった | 奈良県古民家再生協会ブログ

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古民家の小屋裏は面白いです。

現代の家と違った組み方がされていたり、驚くほど

大きな丸太の梁が掛かっていたり、いつの時代か

わからないような棟札が置いてあったりします。

そしてよく見かけるのが斜めに架けられた梁です。

水平に掛けてもいいように思うのですが写真のよう

に斜めに架けた梁をよく見かけます。

棟木の下に平行に通ている梁は牛梁に相当するので

しょうか。

柱で支えているように見えますが、その下にも梁が

あるのかもしれません。

「梁」というと棟木、母屋や桁とは直行方向に掛ける

部材を言いますが「牛梁」は例外です。

棟木の下に平行に架けます。

太くて曲がった丸太を使うことが多く木の形が牛の

背骨のようなので「牛梁」と呼ばれます。

 

今ではほぼすべての家がプレカットなのでこのような

構造の組み方はしません。

昔の大工さんはこのような構造材の刻みや和室のように

木を細工することが主な仕事でした。

現代は構造はプレカット、造作は新建材の組み立てと

石膏ボード貼りが主な仕事となりました。

多分大工さんも昔の仕事の方が楽しかったでしょうね。