歌っているときだけは、怒りや悲しみ、喜びや絶望などの

すべての感情をそのまま表現することが許される。

 

 今まで、うまく自分を表現できなかったし、

感情を出せば、いつもトラブってしまうから吐き出す場所がなかった。

 でも歌っているときだけ素直になれるんです。

 だから歌っている時だけは、ありのままの自分でいられるんです。

 

 そう言ってAは、安心して自分をさらけ出せる居場所を〝音楽〟の中に見つけたのです。

 

 自分を素直に表現できる場所を得た生徒は、日常生活が整っていきます。

 つまり、必要以上に自己主張をすることがなくなり、

「もっと自分を理解して」と周りに求めることも少なくなっていくのです。

やがて自立し、人間関係も、うまくいくようになっていきます。

 

 今、「0」か「100」の子どもが増えています。

「理想が高く、それが叶わないのなら最初からやらないほうがマシ」という考え方です。

 世の中、最初からうまくいくことなんか無いのですから、

そうした子どもは、何か始めても、すぐにあきらめてしまい、

結局何もつかめないまま終わってしまいます。

「ほら、やっぱりだめだったじゃん」って言いながら・・・。

 

「私もそうだった」とAは言いました。

 

 夢に向かって挑戦しても、もし叶わなかったら、

それまでの努力は無駄になるから、

はじめから挑戦しないほうがいいと思って生きて来た。

でも、音楽を頑張り始めたら、

これまで見えなかったものが見えるようになった

そして、聞えなかった音が聞こえるようになったんです

 

 昨日までと同じ場所なのに景色が変わった。

 大切なことは結果じゃなくて、プロセスなんですね。

だって夢が叶ってデビュー出来たとしても、そこも、いつかプロセスになるんだから

 

 やがて彼女は、大手レコード会社のオーディションや、

全国ネットのテレビ番組などで、多くの賞をとるなど、立て続けに結果を出していくのです。

 

 ※本文と写真は関係ありません。