<白い犬、春爛漫> | Coo、いつも一緒ね ~ FUN LIFE, WAHO LIFE ~

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毎朝窓から安曇野の景色を眺めていたCoo。
2021年6月6日 17歳11ヶ月と19日。天使になりました。
そんな雑種犬Cooのワホワホつぶやきと、想い出日記。

毎朝、おひさまに向かっておはよう!気持ちをリセット!    
さあ、今日も楽しくいくよ~

本日はブログ訪問させていただいたとき、いくつかの記事で悲しい報告を聞き、、、

大したお話ではないですが天国へ、そして虹の橋へ逝かれた命へ捧げます。

 

書き下ろし、と言ってもも夕べ書いたのですが

不思議な白い犬とあるご夫婦のお話です。

 

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<白い犬、春爛漫>

 

4月も終わりになろうとしている日曜日、午後4時。

「くんくん」

くるんとした真っ白の尻尾が草むらから見え隠れします。

「カイ、戻っておいで~」

優しい、おばあちゃんの声が聞こえます。カイが待ち構えたように、飛び出してきました。

おばあちゃんといつものお散歩です。おばあちゃんが写真を撮っている間、カイは気ままに遊びます。

でも、つかず離れず。。。必ずおばあちゃんから見える位置に。

「カイ、ほら見てご覧。綺麗な夕陽だね」

「くうん。。。」

 

 

今からもうどのくらい前になるのでしょう。

ある若夫婦はまだ雪深い山の中へ薪にする木の枝を伐採にいく途中、桜の木の根元で産まれたばかりのわんこを見つけました。

 

 

当時は野良犬も多かった時代。。。簡単に処分場へ連れ去られてしまった時代。

何故ここにいるのだろう。。でも、死なせるわけにはいかない!

若夫婦はその犬を連れ帰り、これからやってくる季節にちなんで「はる」と名付けました。

 

はるは、いつも若夫婦と一緒にいろんなところに出掛けました。

奥さんのお買い物につきあったり、旦那さんの釣りに付き合ったり。。時には畑の収穫にもついていってつまみ食いをしては、笑われ。。

夫婦も自分の子供のようにとても大切に可愛がったのです。

 

 

はるは、やがて成長して、それはそれは美しい成犬になりました。若かった夫婦もいつしか、中年になっていました。

「あなた、そろそろはるを「春」にしましょうか」

「そうだな、春と言う字に相応しい本当に眩しいくらいに綺麗な犬だ」

 

それからまた数年。。。ある日、春はふと姿を消してしまいます。

少し年老いた夫婦は、必死に春を探しました。

「春、どこに行ったの。。。春。。。」

それから3日後。。なんと、春は真っ白い子犬を咥えて戻って来たのでした。

そう、春は自分が産まれ落ちていた桜の木の根元まで行ってきたのでした。そこで産まれたばかりの子犬を拾ってきたのです。

不思議な事もあるものだ。。。そう思いながらも夫婦もその子犬を春と一緒に育てようと決心しました。

子犬の名前も一生懸命考えました。

「男の子だからね、カイが良いわ」

「カイも、成長と共に字が変わる時が楽しみだな」

春も、まるで我が子のように精一杯の愛情を注ぎ世話をしました。

 

 

やがて、カイの眼も開き少し離乳食も食べるようになった、わずか数日後。。。

なんと、春はまた姿を消したのです。

そして、そのまま二度と夫婦の前に戻ってくることはありませんでした。

 

やっと老夫婦は気付きます。

「わし達は春と出会ってからもういったい何年経ったのだろう。。。」

「まだ私達が30代だったから。。。もう30年以上よ。」

まさか。。。

春を見つけた山の方を見ると、一斉に山桜が開花していました。

 

 

「春は、もしかしたら、桜の精だったのかもしれないな。。」

「もう一度、名前を変えてあげましょう。今度は春から「遙」に。。。」

 

 

「遙。。。」そう、夫婦が呼ぶと、威風堂々とした、遙が一瞬見えた気がしました。

 

「あおーん!」

小さな小さなカイの、思い切り大きな遠吠えは山桜を揺らして山の彼方へ響いていきました。

 

 

80代になった夫婦は今日もバイクで海まで出掛けます。

そして、写真に夢中になっているおばあちゃんと釣りを楽しむおじいちゃんに、名前を呼ばれるのです。

「海(カイ)、こっちにおいで」

草むらから飛び出してきた美しい雄犬は、桜の枝の隙間から見える海に向かって遠吠えをすると、

桜の枝は風もないのに、まるで返事をするようにそっと揺れたのでした。

 

 

春爛漫の美しい景色の中、不思議な白い犬と夫婦の物語はきっとこれからもずっと。。。

 

おしまい。

 

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このお話はchirakuteiさんからいただいた、chirakuteiさんのご主人の執筆本から

ヒントをいただきました。

いつ書いたんだ~夕べです。。。てなことで。粗い文章ですみませぬ。

 

chirakuteiさんご夫婦は、産まれたばかりのわんこを保護し「はな」と名付けます。

やがて、「はな」から「花」へ、そして「華」へと成長していったわんこ。

その先代わんこへの深い愛情と、いつも美しい写真を見せてくださるchirakuteiさんへ

リスペクトのショートショートです。

(先日のブログ写真見て、ショート書きますとコメントしちゃったので、下手くそですが。。。汗)

 

そして、すべての命は美しく、「永遠」だと感じていただければと思います。

 

桜舞い散る桜舞い散る ありがとワホよ 桜舞い散る桜舞い散る

 

昼記事でコメント欄開いていますので、こちらは閉じておきますね。

 

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皆さんと皆さんの大切な家族が明日も穏やかに過ごせますように。

 

恒例の遅延コメント返答ですが、

2月10日 「「ゆきのはな」と「言わせとけ」」 へ返答致しました。

またお時間のある時に遊びに来てくださいね。

 

みっち家のきっちゃん、ゅうちゃん、

ももっちさんのマレ君、サーティわんこさんのばぶちゃん!

そして一緒に頑張っている

なまかの友達みんなへ届け~~特大元気玉!
 

本各地の被災地の皆さんが1日も早く心からの笑顔を取り戻せますように。

頑張っているCooの友達が明日も元気に穏やかに過ごせるように。

病で闘う皆さんが笑顔で明日も過ごせるように。

安曇野から今日も明るく願います。