川崎病を発見し、論文にまとめられ、川崎病の原因解明、病気の治療に努められた川崎富作先生が亡くなられたとの報道を見ました。
私は、生後直ぐに川崎病になり、産まれて早々に死にかけたそうです。
当然ながら、そのような記憶はなくて、川崎病を意識したのは、かなり後になってからのことです。
考えてみると、父や母にしてみれば、「川崎病」という病名があったことは、原因不明の病気とはいえ、一種の安心感はあったと思います。
何も分からないわけではなく、こういう症例がある、というのは、今、私が治療している腎臓ユーイング肉腫という特異例でも、世界で見れば百五十例ほど症例があって、それを医師の方々は知っていて対応してくれているとなると、不安の度合いはまったく違ったものになります。
先生方の尽力があって、私は死ぬことなく、後遺症も残らず、その後も今回のことがあるまで、死に近づくような病気に罹ることはありませんでした。
川崎先生には、感謝の言葉しかありません。
川崎病患者の一人として、川崎病を発見してくださったこと、その対応に一生を捧げてくださったことに感謝致します。
ありがとうございました。
ご冥福をお祈りします。