サーカス
何年か前に、新橋演舞場で「万年サーカス団」という芝居を観ました。
勘三郎さん(当時は勘九郎)、直美さん、柄本さんの恒例の2月の企画で。
串田さん演出。
大いに笑い、泣き、客席から心ワープして遊んだ記憶あり。
串田さんのおもちゃ箱の世界、
コトバとカラダの技に支えられたナマの世界、
薄皮一枚の非日常さがたまらない世界。
いまだ忘れられませぬ。
先日みた「空中ブランコ」@池袋東京芸術劇場中ホール。
サーカスのお話。
いや、一風変わった医者と看護婦が治療してゆく話。
いや、一人の熱い男にまつわる絆の話。
要するに全部です。
絶対に一堂に会すことはなさそうな、さまざまな出自の役者陣が、カラフルに集結していました。
サーカスといえば、ジェルソミーナ。
ジュリエッタ・マシーナ。
アンソニー・クインよりなによりジェルソミーナ。
『道』。
忘れられん。
こうして、空中ブランコ観劇は私の脳内では、
演劇よりもサーカスの記憶に分類され、観劇から感激へ。
幼少の憧れ、ジェルソミーナに同化されたのでした。
無意識におこなわれる脳内整理に、我ながら苦笑。