現在と未来の狭間

文芸と自転車、それに映画や家族のこと、ときどき人工透析のことを書きます。


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トシヒーローさんが良いことを言っていて、彼自身、本来は「お任せ透析派」なのだという。

ネットの世界では真面目な患者さんがよく「お任せ透析はイケナイ」ということを言われていて、すごく正論なのだけれど、実はこの話の根底には医療に対する不信が見え隠れする。

「患者にも責任はある」みたいな意見もネットにはある。自分の体のことなのだから、という論調はすごく真っ当なことではあるんだけれど、責任の度合いを考えたら絶対に医療の側が重い。仕事としての責務があることは当然のことだろう。

本来、しっかりした透析をしてくれたり、手厚い治療をしれくれる医療機関が見つけられさえすれば、実は「お任せ透析」になることは正しいこと。患者は病気と向き合う必要はあるが、治療のすべてに意識を持っていかれることは正しいと私には思えない。それは患者にとって大きなストレスだし不安の原因にもなるからだ。

本来であれば治療の先にその患者の「人生」があり、そっちの方が患者にとっては一番大事なことだと思える。

でも「お任せ透析」を選択できるようになるためには、必要最低限、透析の知識は必要で、これを習得するためには良質な教材があれば良いと思う。

2年前に都内の某大学病院に入院した際に、患者向けの図書コーナーがあって、様々なレベルの医療書籍が置いてあった。入院中何度か足を運んだが、入院で時間を持て余していたのでちょうどよかった。導入透析の時などは、こうした図書施設が病院内にあるのは便利だろう。

ただ書籍について執筆は医師が書かれたものが多く、一般には理解しにくいものが多かった。比較的年齢の若い人なら吸収も早いかもしれないが、高齢でこれまで医療との関わりが少ない人であれば、とっつきにくいと思う。一般的に見ても医療用語というのは難しく、いきなり厖大な情報に接しても(もしくは医療従事者が情報を提供しても)受け付けられないと思う。

医学を学ぶのではなく、自分自身の体、疾患、治療と向き合う、というレベルの本が必要なのだと思う。初めから医者の使う言葉など理解できなくて当然で、言ってみれば「患者のための入門書」が必要だ。

図解などが多くて、文字の大きさも大きく、専門用語には読み方がわかるようなルビを多用した絵本のような本が必要だ。内容は最低限度のものに絞って、全てを学ばせるのではなく、透析の導入を安心して迎えられるくらいのレベルで良いと思う。

足りない部分は、医療スタッフとのコミュニケーションで補えばいい。患者がある程度、透析に対する知識を得てくれれば、治療がしやすいといった効果が得られると思う。患者も日々の透析の中で、少しずつでも透析に興味を持ってくれて、患者と医療者のコミュニケーションが良好に進めば、日常見られるトラブルといったことも少なくなるように思う。

こうした「患者のための絵本」が試験的にも出版されれば、他の疾患の領域でもシリーズ化できるかもしれない。どこか編集してくれないかしら。そんな話が湧いてでたら是非監修をしてみたいけれど。

透析は長く時間のかかる治療。先も長い。その中で少しずつ透析の知識が得られるのが理想だと思う。透析施設は実践的学問の場、と捉えることもできる。治療を進める中で、ゆっくりと患者のペースに合わせて理解できれば良い。

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