ボーンコレクター
監督フィリップノイス
デンゼル・ワシントン
アンジェリーナ・ジョリー


指と顔しか動かせない俳優の演技と事件の闘い
天才科学捜査官のデンゼル・ワシントンは殺人事件の捜査中に事故に遭い、指と顔しか動かせない体になる。
作中に起きる連続殺人事件の捜査第一線に、デンゼル・ワシントンがNY市警のアンジェリーナ・ジョリーを指名し、デンゼル・ワシントンの推理とアンジェリーナ・ジョリーの現場捜査センスによって事件を解き明かしていく。
尊敬する演出家に、「ケガをして不自由な体になった時こそ、俳優として試される時であり、成長のチャンスだ」と言われた事がある。普段出来る表現が出来なくなり、不自由な体以外、もしくは不自由な体を使って表現しなければいけなくからだ。
そういう意味でデンゼル・ワシントンはハンデを与えられた状態の役をどう表現するのか、注目して観てた。
デンゼル・ワシントンは、頭脳を活かした表現、芝居が天才的に上手いと感じた。口ぶりから理系脳、表情、テンポで頭の良さが、説明も勿論あるが、「喋り」で充分説得力があった。
故に科学捜査官達がデンゼル・ワシントンに助けを求める理由も分かる。
デンゼル・ワシントンなら事件を解決してくれるだろうという信頼感が確かにある。
アンジェリーナ・ジョリーのお芝居も素晴らしい。
新米感、気の強さ、父親が自殺した過去、勘のよさ、がしっかり表現されていて、お芝居を通り越して一人の人として生きてる。