前回に続いて第2番組曲
最初はプレリュード19小節目のこの音。
多分Laの書き間違いだと思う。全ての出版もLaになっているし「理屈」でも、Laが妥当だ。solを弾いているのは聞いたことがない。
そう書いてから、もしかしてSolにシャープをつけ忘れたということは考えられないかと突然思い始めた。増5度のとてもいい音がする。「理屈」は前の小節のSol♯が「係留」で生きていて小節の最後のLaで解決するというかなり無理のある「解釈」だがなかなか魅力があるし、バッハだったらこのくらいのことをやることはあり得る。
第5番のアルマンドにそんな不思議な音がある。
次はアルマンドの8小節目と次の9小節目。
最初の方は単純なシャープの書き忘れだと思われる。次は少しややこしいが「偽終止」の終止音Laが無いのはおかしいので書き忘れだと思われる。これまでの大半の(多分全て)出版もLaを付けていたが、ヘンレはこの通りにしている。ヘンレの編集方針は時々驚かされる。