毎週木曜日のブログでは、『エルシーブイFM769 諏訪21万人ラジオ』という、長野県諏訪地域限定のコミュニティー放送に私が書いている、「アダムソン直生の新潟だより」を、リクエストの曲と共に紹介させていただいています。
今回のテーマは、「『雪国』を読んで・・・」です。お手紙は、パーソナリティーのさっちゃんこと、平河祥代さんに宛てて書きました。さて、どんなお話と曲が出てくるでしょうか。どうぞ、楽しみに読んで下さいね。![]()
☆ 『雪国』を読んで・・・☆
さっちゃん、それから『トワイライト交差点』をお聞きの皆さま、こんばんは。
6月も半ばにさしかかり、新潟では半袖を着るくらいの陽気で、もう初夏といった感じですが、諏訪の方はいかがですか?![]()
さて、さっちゃんは新潟と聞くと、何を思い浮かべますか? 私は、『雪国』をイメージします。
もちろん諏訪でも冬に雪は降りますが、2月に岡谷から新潟へ引越しした時、高速道路で野尻湖を過ぎて妙高に入ると、あたり一面が雪景色となり、「トンネルを抜けると雪国であった」という小説の一節を思い出しました。
といっても、私はこの話を全部通して読んだことはなく、高校時代の国語の教科書に、初めの部分がちょっとだけ紹介されていたのです。
そこで、新潟へ越してきたことをいい機会に、この小説を読んでみました。これは、今から70年ほど前に、日本人で初めてノーベル文学賞を受賞した、川端康成によって書かかれました。
『美しい日本』というテーマでスピーチをしたくらいだから、きっとロマンチックなお話なのかなあと思って読んでみると、そうでもありませんでした。
ストーリーを簡単に説明しますと、東京に妻子を持つ主人公の島村が、新潟県の越後湯沢で駒子という芸者と恋に落ち、さらに彼女と一緒に暮らす葉子という若い女性にも恋心を抱くという話です。
昭和40年代から、平成の時代に生きる女性の私から見ると、「ずいぶんなプレイボーイじゃない!」 と思ってしまいました。表面的には、確かに美しい日本の自然を描いていますが、人間関係は三角関係どころか、四画関係といった感じで、どろどろした印象を受けました。
ダーリンにそのことを話すと、「ぼくも以前読んだことがあるけど、ナオちゃんと同じ印象を受けたよ。プレイボーイ振りを正当化するような小説じゃなくて、1人の女性を生涯愛するっていう小説があってもいいよね。」との返事が返ってきました。私もそう思います。![]()
今日リクエストさせていただく曲ですが、フランク・シナトラの『ブルースカイ』をお願いします。
新潟の初夏の青空のもとで、昭和初期に書かれた『雪国』を、ダーリンと2人で批判していますが、ノーベル文学賞を受賞した川端康成の作品を、こんな風に悪くいっちゃっていいのかしら?!と、思う今日この頃です。 
それでは、フランク・シナトラの『ブルースカイ』を、ユーチューブよりお聞き下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=h03eH51rsuM