基本情報あれこれ


刑務所に収監されると、まずは「考査工場」(刑務所ではなぜか配属先のくくりを「工場」と呼びます)で数週間、軽作業の合間に刑務所生活についての研修や面談を受けながら正式配属までの期間を過ごします。


私が収監されたところでは、考査工場以外に以下の工場がありました。


1工場

3工場

4工場(初犯工)

5工場

6工場(主に年配者工)

支援センター

洗濯工場

衛生工場

図書・計算工場


16工場では、それぞれ紙製品折りや革製品づくり、ミシンでの縫製などものづくりを主にやっていて、洗濯、衛生、図書・計算工場は、受刑者の洗濯物、配膳、所内清掃、報奨金計算など刑務官の補助的な役割を担うところで、経理作業と呼ばれているくくりになります。


あとそこの刑務所で特徴的だったのは、依存性回復支援センターというところがあって、薬物依存性者のための回復プログラムを導入していました。


部屋は基本共雑居(共同室)で、最大5人で寝食をともにしますが、処遇や配属次第で独居(単独室)に行くこともあります。


平日は6:40起床、休日は7:40起床で、21:00就寝。


お風呂は週23回、20分間で着替え含め全て済ませます。


食事は1回につき20分ですが、皆基本食べるのが早く、5分〜10分で食べ終わっている人が多かったです。


あとは1日に1回、30分の運動時間が設けられていて、この時間以外の運動は簡単なストレッチすら許されません。


他受刑者と会話をすることも、トイレに行くことも許可制で、手をあげて、先生(女子刑務所では刑務官をそう呼びます)に「よし!」と言われてからでないと立つことも声を発することもできません。


洗濯物は下着のみ夜手洗い後、翌朝洗濯工場に乾燥に出すことができ、その他作業着やパジャマ、シーツなどは洗濯工場で一括して洗濯するので、決められた日の朝提出します。


テレビは各居室にあり、決められた時間内に好きなチャンネルが見られます。


持ち込めるものはほぼない


着用するものは作業着からパジャマ、休日着、下着に至るまで全て貸与されるものを身につけます。


日用品もひと通り支給されるので、石鹸やティッシュなどをリストから買うこともできますが、贅沢を言わなければ基本支給品で生活はまかなえるので、ほとんどこの辺りでお金を使うことはありません。


最低限必要なのは便箋や切手くらいでしょうか。あとは本を購入したり、真面目に過ごしていて優遇措置されるようになると月イチでお菓子が買えて決められた日時に時間制限があるなかではありますが食べることができます。


なので刑務所に持っていく必要があるものはほとんどなく、少しのお金と、目が悪い方はメガネやコンタクト類でしょうか。

あと本は持ち込めるので、あると暇な時間が充実します。


逆に言うと、刑務所に持ち込める私物はほとんど無く、許可されないものは領置といって、所内の倉庫で保管される形になります。