ゴールデンウィーク最終日。
雨が降ってたから
洗濯はしないで
お昼前までふたりで
ゴロゴロして、
遅めのランチを作った。
冷蔵庫の中にあるもので
適当に、のはずが
彼がスクランブルエッグを
やたら丁寧に混ぜてて、
「それ、プロの料理人?」って
からかって2人で笑った。
彼の笑顔は …ずるい。
カッコよすぎて
ドキドキする。
食後はふたりで
コーヒーを淹れて、
ソファでまったり。
昨日焼いといた
カップケーキも食べた。
こどもの日は私たちに
関係ないけど
この飾りお店で見かけて
かわいくて
使ってみたかった。
彼の膝に頭をのせて、
私はスマホで
映画を探しながら、
ときどき彼の胸に
手を当ててドキドキしてる
鼓動を感じていた。
「なんか幸せだな〜」って
ぼそっとつぶやいたら、
「俺も」って、
すぐに返ってくるのが
うれしい。
映画の途中、
ちょっとウトウトしてたら
「寝たらキスするよ」って
言われて、
「…してもいいよ」って
ニヤつきながら返したら、
ほんとに、されちゃった。
「…え、今の冗談じゃ
なかったの?」って
思うくらい、ドキッとしてた。
何か特別なことが
あったわけじゃない。
こんなふうにふたりで
笑って、じゃれて、
ただそれだけの、
なんてことない午後。
でも私にとっては、
たまらなくしあわせで、
彼に私は言った。
「ねぇ……私、なおやさんこと、
すごく好き」って。


