朝、いつもより1時間早く目が覚める。

6時。

隣に夫がいない。わかっているけどいない。隣の部屋にも仕事部屋にもいない。淋しい。

出張に行っている夫。

帰宅予定は早くて夜の21時頃だ。淋しい。


私は別に淋しんぼではないし

どちらかというと、いやかなり、ひとりが得意なひとり好きだ。

多くの時間、むしろ好んでひとりでいたりもするのだが、

夫だけは違う。

個人としての夫に対しての特有の感情、といえれば本当はいいんだけど、そうではなくて、

夫とか恋人とかそういう類の存在に対しては、いつもそういう感情を抱く。

「彼氏人間」と昔は自分を呼んでいた。いまは「夫人間」とでもいおうか。

彼氏、や夫、がいないとなにもできない!というわけではもちろんなく、

ひとりでラーメン屋に入ってとんこつ醤油ラーメン味卵入り、をすすっていたりもするのだが、

彼氏、とか夫、が、いま、ここに!いたらいいなあ、と四六時中思っている、ということだ。

しかし実際に四六時中一緒にいられるわけもない。それでも四六時中、思っている。枯渇することのないこの思い!やれやれ。

夫は逆に「彼女」や「妻」の不在にうんともすんとも思わないタイプだ。

自分ひとりでやりたいことをやりたいときにやるし、そのペースは相手に依存しない。

さすがに2週間ほど、恋人時代の夫を放ったらかして海外をうろうろしていたときは「もう帰ってきて欲しい」と思ったようだが、

きっとそのときのそういう心の動きは、ふたたび放ったらかしにされるまで忘れているに違いない。


さてそんなわけで夫はいない。

つまらないので二度寝をするが、やはり目が覚めてしまった。

仕方なく起きる。7時。まだ7時だ!夫が帰ってくるまで推定14時間。

いくら淋しんぼであってもやることはあるのでさっさと起きて、朝ヨガ30分。

移動疲れも取れたので今日はみっちりとからだを動かす。

ヨガをすると体中がぽかぽかとあたたかい。


朝食後、しばらく仕事。

日比谷花壇から電話。

インターネット注文の「敬老の日のプレゼント、写真メッセージカード付き」に載せる写真が、登録期限を過ぎてもまだ登録されていないのですが・・・という内容。

登録していないもなにも、そちらから来ることになっている、写真を登録するための手はずの案内を待っているのですが・・・と伝えると、

どうも手違いで、案内メールが未送信、それも私だけではなく、複数人そういう人がいるらしく、一人ひとりに電話をして確認をしている様子。

念のためゴミ箱やスパムフォルダなども見てみたが、やはり案内メールは存在しない。

メールを送ってもらえば済むことなので、すぐにメールを送ってもらい、登録を済ませる。

おそらく、登録期限内に登録を済ませた人が少なく、原因を探っていたに違いない。

そうして今頃、きっとWeb部署の方々や実際にメッセージカードを作る会社の人たちはてんてこ舞いされていることだろう。頑張ってください。


午後に不妊治療に通っている代田橋の病院の予約があるので、

少し早めに到着し、「チャビィ」というカフェへ行ってみる。

喫茶店ではなく、カフェ、という感じのお店。

広い店内はギャラリーも兼ねているらしく、さまざまな画家さんの絵やTシャツなどがかかっている。

飲み物を頼もうと思っていたのだが、気が変わって「野菜スープ」をいただいてみた。

ごろりとした野菜がたっぷりでやさしい味。

お店の方々もみな感じが良い。

病院の往復だけだとつまらないので、これからはこのカフェを病院とセットで考えることにしようと思う。


予約時間が近づいたので病院へ。

めちゃくちゃたくさんひとがいて焦ったが、思ったよりかなり早く診察室に案内される。

今日は改めて、今後の治療方針について相談をする、というのが目的。

初診の内診のみで「人工授精しか道はない」というようなことを言われてしまい、

事実そうなのかも知れないのだけれどもかなり慌ててしまい、

また気持ち的に、病院に対する拒否感、まではいかないものの、どうしよう・・・という迷いが出てしまっていたため、

担当医師を変更し(友だちおすすめの医師。この病院のいいところのひとつは、何人もいる医師を自分でいつでも選べる、ということだ)、改めてもう一度、医師の所見を確認し、自分の考えを話したうえで、ではどうする?ということを決めたい。通告を受けたいのではなく、医師と相談がしたい。そう思ったのである。


さて新しく担当に選んだK医師。

どちらかというと繊細なイメージを持っていたのだが、全然違って、がっちりとしており、また先週まで夏休みでした、海(山?)に行ってきましたというのがバレバレの日焼けっぷりで、むしろ頼もしい印象すら受ける。


まずは前回受けた検査の結果から教えてもらう。

各種感染症の検査のほか、卵巣年齢を判断する検査も受けていたのである。

結果、感染症はなく、「老化の可能性がある」と前回の診察でいわれて相当落ち込んでいたものの卵巣年齢は実年齢よりやや若い、ということがわかった。ひとまずほうっとする。


するとKセンセイ、カルテを見ながら、

「Kさん、人工授精、しなかったですね、どうしました?」とおっしゃる。

そこで、しようと思っていたのだけれども、やはり何の検査もない状態でいきなり人工授精をすすめられるのは納得がいかないこと、そのため検査をきちんとしたうえで、対策を練りたいこと、などを話す。


なるほどなるほど。

と何度も力強くうなずきながら聞いていたセンセイ。

「Kさんはやはり、子宮頸癌をしていますからね、子宮頸癌をしていると、やはり人工授精ということになってしまうんです」という。

図解しながら詳しく説明をしてくださったのだが、要約すると、子宮頸癌をして子宮頸部を切除すると、おりものが出にくくなる。そのため精子の進行が妨げられ、実年齢や卵巣年齢にかかわりなく、妊娠しにくい体質になってしまう(ここまでは前回違う医師に教えてもらったことと同じ)、子宮頸癌→人工授精、というのは、いうなればひとつのガイドラインのようになっているそうである。

もちろん「絶対に」人工授精を、ということは言えないし、「絶対に」自然ではだめだとも言えない。

決めるのは患者だし、医師は助言を与え、サジェスチョンを与えるだけだ。


「言われたほうからすると、“検査もしないでいきなりそんなこと言いやがって!”、と思われるかも知れないけど、どこの病院のどの医師に話を聞いても、同じことを言われちゃうと思いますよ」とセンセイはおっしゃった。ううむ。そういうことか。

「でもセンセイ、私、手術のあとに、妊娠も出産もできるっていわれたんですけど・・・」とイチオウ言ってみると、

「そりゃできますよ」・・・まあそれはそうか。人工授精による妊娠も体外受精による妊娠も自然妊娠も妊娠は妊娠だ。なんらかわりない。つまりはそういうことなのかと納得する私。


だからKさんがそれでも自然でいきたいというならそれはそれでいいと思う、

でも私たち(生殖医療の医師として)は、やはり35歳というのがひとつの目安になっている。

それを過ぎるとやはりどんどん妊娠は難しくなってくる。

だから人工授精をすすめるんですよ、

やっぱり早く妊娠させてあげたいから。


と、センセイは切々とおっしゃっていて、

ああこのセンセイって、すごく患者さんのことを考えているひとなんだなあということを感じる。

さすが友だちがすすめてくれるだけある。


ちなみに内診の際・・・これは婦人科の検査を受けた女性はわかると思うんだけど、

歯医者さんの診察台の脚の部分が両側に大きく開くような不安定な椅子に乗り、

もっとも無防備な体勢で診察をされるわけなのだが、

この内診の際に、Kセンセイは「はい、では見させてもらいますね」といって足のすねのあたりを2回ほどぽんぽんと軽く触り、さらに終わった段階で「はい終わりました」とまぽんぽんとすねを触る。

たったこれだけのことなのだけれども、ものすごい安心感があった。

こんなふうに内診をしてくれる婦人科の医師と私は初めて出会った。

これまでにかなり多くの婦人科の医師に・・・男性も女性も、若いひともベテランのひとも・・・診てもらったけれども。

Kセンセイは無意識でされていることなのかもしれないが、いずれにせよ、患者の不安を和らげる、ということを自然に、あるいは意識的にできる、ということは素晴らしいことだと思う。


内診後、再び診察室に戻り、話をする。

「人工授精や体外受精は、男性が反対することが多いので、

そうなると別ですが・・・」とセンセイが心配そうにおっしゃったので、

「それがウチの夫は、むしろ人工授精や体外受精は大賛成なんです」というと、それは珍しいですね、と笑っていた。

自然をするにしても、期限は決めたほうがいいですよ、たとえば年内は自然でいくけど、年明けから人工にする、とかね。早く妊娠したいですもんね、と。


そんなふうにして今回は納得がいくまでセンセイと話し合い、相談することができた。

結果、次回の排卵日までに、自然と人工のどちらにするかはペンディングとし、

自然の場合も考えて、各種の検査は進めておくこと、ということに決定する。

検査のスケジュールや、そのためにいつ、なにをしておくべきかもきちんと教えてもらえた。

ああすっきりした!すっきり!すっきりだ!!


早速、検査をふたつ行って、会計を終える。

あまりにもすっきりしたので中野まで歩いて帰ろう!と思い歩きかけたのだが、

待てよ、確か5キロとちょっと、歩いたら1時間はかかるということに気づき、慌てて駅に引き返した。


夫に病院が終わったとメール。

中野に到着し、スーパーマーケットで買い物。

いえへの道を歩いている頃に、夫から電話。

まだ出張先で講義を受けている最中というのに連絡をしてきてくれた。

病院の結果を少し話す。

夫も納得した模様。帰ったらゆっくり話そう、といって電話が切れた。


夜、夫が帰宅。

やっと帰ってきた!といっても1泊2日だけなんだけど。


帰ってきた夫と病院の話や出張の話しなどをしたり聞いたりする。

とても実りある出張だったようだ。よかった。

「お土産買ってきてね?」といっておいたら、新幹線に飛び乗ってしまったので買えへんかったから、と

東京駅で見つけたというおいしそうなお菓子を2つ、ハイ、と渡してくれた。

お茶を飲みながらふたりでいただく。ありがとう。お疲れさま。



朝ごはん。

パン。


昼ごはん。

「チャビィ」にて野菜スープ。


晩ごはん。

夫は出張で食べてきたのでひとりごはん。

茹でブロッコリー、茹でたまご、スプラウトと人参と玉ねぎのサラダ(最近のはやり)、しじみの味噌汁。


山崎ナオコーラさんの「指先からソーダ」を読了する。

いくつかの印象的なくだりがあった。



朝ヨガ、30分。

台風のおかげで久しぶりの雨、そして涼やかな陽気。

影響、というよりおかげ、というように感じる。

なにしろ8月はほとんど雨が降らなかった。からからだ。

潤いを取り戻す。


少しばかり早く起きたため夫はまだ朝食をとっておらず、

一緒に食べることができた。


蕎麦を食べたい、という夫に

長野土産の蕎麦を茹でる。

夫は飽きるまで連続して同じものを食べる習性があるのだ。

そうして既成概念にとらわれないというか、

朝だろうと昼だろうと夜だろうと、

食べたいときに食べたいものを食べる。

朝から蕎麦?と私はなぞは思ってしまうのだが。


午前中、仕事。


夫は出張だというのに

なんにも用意をせずに仕事部屋で仕事をしたり

リビングでごろごろしたりを繰り返している。

準備は?ときくと、まだ。とかすぐできる。とか繰り返している。いつものことだけれども。


ランチは「パスタキッチン」へ。

友だちのいえに遊びに行くので大蒜は食べないでおこうと思ったものの

やはりどのパスタにも多少は入っており、大蒜くさいのは否めない。すまない・・・と思いながらスパゲッティを食べる。


出張に行く夫と東西線に乗り、

私は高田馬場で降り、そのまま乗っていく夫を見送る。

夫がいないのはつまらない。

たった一日だけどつまらない。


友だちの家へ。

高田馬場のフィールテリアで手土産のケーキを買う。

しばらくぶりに行ったら、セガフレード・ザネッティの看板が中にあった。

ケーキはフィールテリアのままみたいなのだけれども。なぜ?


高田馬場も、また友だちの最寄駅も、

ものすごい豪雨で、もう笑ってしまうくらいだった。

傘が何の役にも立たん!し、あろうことか何度も行っている友だちの家を

焦って見失い、道を間違えてますます濡れた。

玄関先でスカートを数回絞る。

冗談みたいにいっぱい水が絞れて、絞れる素材でよかった・・・と思う。


友だちと最後に会ったのは夏前だったように思う。

新しい一戸建ての家は、何回お邪魔しても素敵で羨ましい。

そうしてまたひとまわり大きくなった赤ちゃん!

もう「赤ちゃん」ということばからはそろそろ卒業かもしれない、というくらいに大きくなっていて、

顔立ちもしっかりしてきている。

子どもの成長は本当に早い。


「ママ、ママ」なお年頃らしく、ママにぴったりとくっついて離れないところもかわいい。

しまじろう(とらじろう?)のDVDをじっと見ては、ダンスを踊っているところもかわいい。

巨砲の皮を「はい、どうぞ」とくれるところもいい。

1歳と3ヶ月、ずいぶんと女の子らしくなってきた。

友だち曰く、男の子と女の子では骨格が違うそうで、女の子はふわふわ、男の子はがっしり、なんだとか。

へええ!


最初ははにかんで人見知りをしていたけれども

途中から慣れてきて、一緒に遊んだり(まあ彼女にしてみたらそういう気持ちはないと思うんだけど)した。

楽しい時間を過ごせてうれしい。

友だちともたくさん話をした。

たいせつなことをたくさん教えてくれた。とてもとても、感謝する。いろいろな意味で。


もっと話をしていたいところだったけれども

行った時間が遅かったのであえなく退散。

今度はもう少し早い時間から遊びに行こうっと。


帰りがけにはもう雨がほとんど上がっている。

中野もほとんど雨が降っていない。よかった。


夫から、出張先は晴れている、というメール。こちらもよかった。


ところで話は変わって。

唇の皮が剥けるという奇病、いまだに続いているのだが、

なんと実家の母もまったく同じ症状があったということが発覚。

先日、帰省したときに「ねえねえ聞いて。いま奇病に悩まされてるの。唇の皮が全部剥けちゃってさ~」といったら、

母が真顔で「それお母さんんもなった」という。

えええっ。

母曰く、ちょうど一月半ほど前に突然唇の皮が剥けはじめ→全部剥け→薄皮ができ→また剥がれ

の無限ループを繰り返し、しかし一月くらい繰り返して治った、という。

いまは症状がないが、唇そのものがぱんぱんに腫れてしまうことと、唇のまわりにまで腫れがひろがり、

ぴりぴりと痛い、というところもまったく同じ症状。

ちょうどものすごく暑くなってきた時期で、免疫力が低下してきたところに、唇にヘルペスが出たのかも、というのは母の説。口唇ヘルペスではなく、水疱瘡のほうの、帯状ヘルペスである。

私もどうも、ビタミンEの過剰摂取説とともにこちらの帯状ヘルペス説の信憑性がある気がしている。

母の話を聞く限り、1ヶ月ほどで治るということだから、

私もそのうち治る、だろうと思う。

下手に薬をつけないほうがいいかも、というので、私の唇はかさかさ。

見た目も悪いしかなしいのだけれども、我慢しよう。



朝ごはん。

夫は蕎麦、

私はフィナンシェ、ヨーグルト、スプラウトと人参と生玉ねぎのサラダ。


昼ごはん。

「パスタキッチン」にて。


晩ごはん。

ラーメン。野菜たっぷりと卵を入れてつくる。

我が家のラーメンは無かんすいのもの。

スーパーマーケットなどで気軽に手に入るインスタントラーメンはほとんど「かんすい」が入っているのだけれども、どうしてもこれが嫌で、でもたまには気軽にラーメンで済ませたいときもあるし、ということで無かんすいのものをまとめて買っている。




朝ヨガ、15分。

まだ疲れがとれないので少し手を抜く。


午前中、早めに事務所へ行く夫を見送りがてら散歩。

しかしやはりまだ疲れているようなので

ジムに行くのはやめにして、

いえに戻る。そして眠る。

とても体力がないひと、みたいな感じだ。

やっぱり乗り物に弱いなあ、私ってやつは。

車とか飛行機とか新幹線とかに長く乗ると

疲れが数日続いてしまうのだ。

でもたくさん眠ったので、そろそろ元気になるだろう。


夕方くらいまでごろごろとして過ごす。


長野から友だちの結婚式でいただいた引出物や

母が入れてくれた野菜などが届いた。

おいしそうな茄子ときゅうりが入っていたので漬物をつくり、

ぼりぼりと食べる。


夜、事務所でごはんを食べてくるという連絡が入ったので

そとごはんをしに外出。

「キッチンことぶき」へ行き、

秋刀魚の開きを食べる。

干物なので今年の秋刀魚の値段の影響は受けない(はず)。


帰宅後、サッカー観戦。

キックオフのタイミングで「サッカーはじまった」とメールをしておくと、

ほどなく夫も帰ってきて(どうやらサッカーを忘れていたらしい。メールしてよかった)

一緒に見る。


夫は新潟へ出張なのだが、

ちょうど台風の進路と行動が重なっているような気が・・・。

新幹線、無事に動きますように。



朝ごはん。

夫は蕎麦、

私はチーズトースト。


昼ごはん。

フィナンシェ。


晩ごはん。

「キッチンことぶき」にて秋刀魚の開き定食。




夫がキッチンでごそごそやっている音で目が覚める。

朝ヨガ、20分。

終了後リビングに行くと、長野土産として母からもらった蕎麦をつくって食べているところだった。


午前中、仕事を少ししていたのだが

どうにも眠い。

眠くて眠くてたまらない。

たった一日の睡眠不足がここまで体にくるとは!

乗り物に弱いのに新幹線やら自動車やらに集中的に乗ってしまったせいもあると思う。

とにかくだるいので、リビングで眠る。

10時過ぎに夫が事務所へ行くといって声をかけてくれたのだが、

玄関まで送ってまた眠ってしまった。


結局、13時に起床。

外に出るのもつらい気持ちだったが、

部屋にばかりいるのもよくない来もするので外に出る。

少し散歩。

スーパーマーケットに寄り野菜などを買ってから、

「奥の扉」でカフェオレをいただきながら本を読む。


小一時間ほどして帰宅。

まだちょっとだるい。


夜、夫が帰宅。

今日はそとごはんかな?と思っていたのでびっくりした。

おなか空いている?とたずねると、けっこう。という。

慌てて簡単ながら食事の準備。

この慌てて、というのが結果的に功を奏してだるいのが吹き飛んだ。


桂の姉と長野の帰省の件でメールをしていて、

来年、長野に一緒に帰省しよう!ということになった。

甥っ子姪っ子が小さいうちに、長野のミニむつごろう王国を体験させてあげたいし、

近くの山には恐竜公園といって、実物大の恐竜がたくさんいる公園や森の中のアスレティックもある。

何より夏の長野では、夜空に天の川が見えるのだ。

乳白色のぼーっとした帯が空いっぱいに広がっている。

そういうものを見せてあげたい。

姉も大賛成で、では来年の夏あたりに一緒にいこう!ということになった。

ディズニーランド計画もあるし、楽しみだ。


姉は子ども達の誕生日に毎年一冊ずつ図鑑をプレゼントしているそうなのだが、

来年は「宇宙と星」の巻にするわ!といっていた。


朝ごはん。

夫は蕎麦、

私はヨーグルト。


昼ごはん。

なし。


晩ごはん。

薄切り豚の塩胡椒焼き、豆腐と若布とおくらの味噌汁、人参と玉ねぎとスプラウトのサラダ、プチトマト、ひきわり納豆。


中島京子さんの「ツアー1989」を読了する。




8時半に朝ごはんね、と母からいわれていたのだが

夫はいつものように6時前には起き、

つられて私も目がさめる。


昨晩はほとんど眠れなかった。

夫はすこやかに眠っていたが、

温泉に入ったせいかどうか、なかなか眠りにつけない。

起きて本を読んだり、冷蔵庫に貼り付けてあった弟の論文を読んだり(英語なので斜め読み)し、

明け方にやっと少し眠る。


早朝の長野はやはり涼しく、

東京とはぜんぜん違うね、と夫といいあう。


庭にいる犬の甲斐くんを撫でたりからかったりして遊ぶ。

夫もそうっとそうっと撫でている。


夫はどうぶつが苦手。

かわいい、とかおもしろい、と思う心は持っているし、

ともに時間を過ごすなかでしつこく洗脳しつづけたので

いまでは道行くどうぶつたちにも興味を示すようになったが、

犬や猫などを気軽にさわることにはやはり躊躇があるらしい。

たぶん子どもの頃にどうぶつを飼ったことがないせいだろうと思う。

長野の実家は子どもの頃からミニむつごろう王国状態でいろいろな動物がいたし、

飼いたい、というものを親は反対しなかったからやたらと動物が増えた。

近所の川でつかまえてくるザリガニやら鮒やどじょうやら、庭のこおろぎやらバッタやらをわざわざ虫篭に入れて飼育するのは当たり前、

犬や猫やチャボ(鶏の小型版みたいなもの)やハムスターやインコや亀や熱帯魚などがわさわさといて、

母などはどういうわけか「孵化」をさせることが好きで、カブトムシやらカエルやらをやたらと孵化させては成長過程を子ども達に見せていてた。教育のためというより自分が好きでやっていたとしか思えない。

私もうさぎやら文鳥やらをやたらと飼っていて、

もちろん飼った数だけ天国に送ってきたが、

それもいま思えばいい経験をさせてもらったと思っている。

子どもができたら絶対になにかどうぶつを飼おう。というのは、だから決めていることのひとつだ。

いつかそのときが来ればいいなと思う。


起きてきた母と一緒に朝食をつくる。

やたらと豪勢な朝食に、もてなしたいという気持ちを感じて、

夫も私も朝からもりもりと食べる。


食事のあと、しばらくして隣の祖母のにいえ(父方の祖母)に顔をだし、

歩いて行ける菩提寺へ墓参り。

戻ってから母方の祖母がいる施設へ行き(祖母はもう誰のことも認識できないのだけれども)、

母方の墓参りをしてから、戸隠へ。

いまではパワースポットといって全国的に有名らしいが、

地元長野に住んでいれば誰でも一回や二回は行ったことがある場所だ。

しかし山を越えていくので、

車に弱い私は決死の覚悟である。


ぎりぎり吐かないくらいのあたりでなんとか中社にたどりつき、

お参りをしてから蕎麦を食べる。

やはり蕎麦は戸隠がいっとうおいしい。

おまけに地元に住む両親がすすめる店だけあって、さすがにおいしい。

本当はたくさん食べたかったのだけれども

酔うと困るので少しだけ食べる。

夫はおいしいおいしいともりもりと食べる。


食後、奥社にいこうと駐車場に戻ると(戸隠神社は、奥社、中社、宝光社、九頭竜社、火之御子社という5社からなっていて、一般的には奥社、中社、宝光社の3社が有名)、

なんと車が壊れていた。

1ヶ月ほど前に一度壊れて修理に出していたというのだが、今回もエンジンがかからない。

エンストというわけではなく、もともとガソリンスタンドを経営していて車については少しは詳しい父も原因がわからない。エンジンがかからないのではどうしようもないし、時間もおしてしまったので、奥社に行くのはやめにして、タクシーで長野駅まで戻ることにする。


中社でお参りしたのに、お参りが足りなかったのかなあという母はぶつぶつ言っていたが、

でもよく聞けばブレーキがたまにかからなくなってきていた(!)、という車に乗って、

山深くカーブが多い戸隠から下山して、万が一事故でも起きたら大変だし、きっと中社でお参りしたから神様が守ってくれたんだよ、と夫も私も思っている。


とにもかくにも長野駅まで戻り、

またね、また秋に来てね!温泉にいこうね!!と母は手を振り、秋っていまだって秋じゃん・・・という突っ込みはなしにして、両親とはここでお別れ。

たくさんもてなしてくれてありがとう。楽しい帰省になりました。


車に酔っていた私はすぐに電車に乗れないので、

1時間ほど喫茶店で休み、東京へ戻る。


なんだか数日間、家をあけていたみたいだね、

と夫と中野の家まで歩きながらいいあう。


我が家はやはりほうっとする。

長野もいいし桂も好きだ。

それでもふたりのいえは、やっぱりいっとう、ほうっとする場所。




おいしいものは人生をハッピーにする。

庭の池の鯉。

去年より大きくなっている・・・。


おいしいものは人生をハッピーにする。

父が飼っている熱帯魚のディスカス。

常時10匹くらいが大きな水槽で泳ぐ。

他に2つほど水槽があって、ネオンテトラやコリドラスなどを飼育。


おいしいものは人生をハッピーにする。

亀。

亀は水槽の大きさによって大きく成長する。

このミドリガメは真ん中の弟が大学生のころに飼っていて、

働きはじめるタイミングで実家に託された。

15センチくらいの体長。


おいしいものは人生をハッピーにする。

みーちゃん。

両親溺愛中。


おいしいものは人生をハッピーにする。

甲斐くん。

眉毛みたいなところがおかしい。


どうしてか写真が横向きで撮れてしまった・・・。

メンドウなのでそのままアップ。