近所のちょっとした広場は、人が出入りする頻度が多いところは人工芝、他のところには芝が植えてある。
五月も半ばすぎたころ、かがんでシバを眺めていると、にょきにょき小穂があちらこちらに頭を出している。こげ茶色の2㎝ほど長さ。中には花が咲いているものもある。(コウライシバという種らしい?)
さらに目を凝らしてみると、シバに交じって黄色の花や、真ん丸の実があちらこちらに。カタバミもとっても背が低い。
図鑑に載っているよな丈や大きさではない。
ふと、昨年の11月の自然観察指導員講習会で、講師の方(元高校生物教師)「植物の種の同定は大きさではなくその種の特徴を備えているか」をよく見ることとおっしゃっていたことを思い出した。
確かに、生育条件の良いところでは、大きく育ち、そうでもないところでは小さいがその特徴を持ち合わせている。
シバの根が縦横無尽に張り巡らされ、人をはじめ動物に踏みつけられても、芽を出し花を咲かせている野の花の力強さ。
真ん丸の実がとても気になり、都合3回ほどこの芝生を見に行った。芝生全体を隅から隅まで、見ていると日当たりが良い芝生の隅っこに薄紫の花を見つけた。スマホで写真を撮り拡大してみると、なんとニワゼキショウ。真ん丸の実は、ニワゼキショウだった。
動物に踏みつけられない隅っこでは、ちょっと手足を伸ばして背が大きい。
肉眼でもニワゼキショウに見えるほど。
ニワゼキショウの葉っぱは、シバに似ているが少し広くて長い。茎の先から花茎がすっと伸びて先が分かれて、真ん丸の実がいくつもついている。
今までニワゼキショウの花に注目したことはあるが、実を確認できたのは初めて。
(松江の植物図鑑 から 転載)
何日もわからなかった花がわかるようになったこと、とっても感激しました。