その昔、アメリカの国際線のロビーにはお坊さんだか
修行僧みたいな人たちがいて
『あなたは神を信じますか?』と往来の人々に話しかけてた。
今だったら怪しすぎて怖いんだけど
当時はそのくらいご時世がのんびりしていたんだろう。
彼らは飛行機に乗るわけでなく単純にそこで人々を
神様に導こうとしていたんだと思う。
また、アメリカの国内線でもボディチェックも荷物検査もなかった。
ある時、カルフォルニアで当時飼っていた仔犬を
なんの申請もせず、コートの中にしのばせてサンフランシスコ行きの
飛行機に乗った。
今ではとても考えられない
けれど、30年ほど前は
それくらいのんびりしていた。
すべてがよかったとは言わないけれど
少なくとも、あの頃は普通の人が飛行機に乗る際に
逐一、怪しまれずにいられた。
空港にあの『神を信じますか?』のお坊さんたちも
うろうろとできたのだ。
今もし、そんなことを空港で聞く人がいたら
『はぁ?』で終わるか無視されるかもしれない。
どうなんだろう