『GOSICKsⅣ』 | 本だけ読んで暮らせたら

『GOSICKsⅣ』

『GOSICKsIV‐ゴシックエス・冬のサクリファイス‐』   桜庭 一樹/著、 角川文庫(2011)


読みかけの本がしこたま在るというのに、気軽に読めるということで、またまたGOSICKの新作に手を出してしまった。。。 そもそも娘が読み始めたのに、彼女そっちのけで完全に私が嵌まっている・・・。


この巻では、聖マルグリッド学園の冬休み直前の行事であるリビング・チェス大会での一日が、早朝・朝・昼・夕刻・夜、といった時刻ごとに5つの連作短編として描かれている。

といっても、リビングチェス大会は単なる舞台背景だ。物語の核心は、主人公ヴィクトリカに纏わる謎の開示だ。

長篇では軽く流されている謎や過去の経緯などが、こうした短篇の中で、登場人物たちの他愛のない会話を通して明かされていく。 また、この他愛のない日常会話が、登場人物同士や読者と登場人物との親和度を上昇させる。 このパターンがGOSICKシリーズの大きな特徴だ。


さて、短篇集の“ゴシック・エス”シリーズも、春・夏・秋・冬と来て、とうとう4冊目だ。・・・ってことは、コレで終いなのか?

長篇シリーズの方も、もうすぐ発売予定の8巻目のタイトルが「はじまりの終わり」だそうで、シリーズ全体を通していよいよ終盤のような気がする・・・。