お金って…いったいなんなんだろう?

たぶん私は、世の中のいろんな価値観のなかで、お金が最優先事項になっていると思う。「お金教」の信者だ。そのことに気づいたのはわりと最近。そして、それはまずいのではないか?そもそもどうしてそんな価値観になってしまったのか?というのを探る昨今。

 

「きみのお金は誰のため」は、中学生高校生にもわかりやすく書かれた本。

なんだけれども。

難しかった!!

いや、文章はわかりやすいし、まさに良書だ。

でも深くて哲学的で、くりかえし読むべき本だと思った。一言で感想言えない。

ということで、本の感想は皆さんにぜひ読んでいただくとして。

 

なぜ「VERY」?。

 

それは、そもそもVERYで著書の田内さんが連載を持っていて、それで興味を持ったから。

 

田内さんは、お金のたとえとして、「たとえばPTAの仕事を引き受けるか?それとも引き受けない代わりにバウチャーで支払うか。バウチャーの数は限られていて、その限られたバウチャーをいかにまわすか。お金はそのように社会をまわっているのだ」のような書き方をしていた。(わかりづらくてすみません。数カ月前のVERYに記載されてました)つまり、お金って総数は増えないもので、その増えないものを循環させて社会に役立つものを生み出している、という考え方。なるほどと思い、そこで「きみのお金・・・」を読んでみたのだ。

 

以前もこちらで書いたが、VERYってファッション誌なのだけれど、読み物が非常に良い。おもに、子育てにまつわる社会問題を、「旬の人」にインタビューしてる。これ気になってたの私だけかな?みたいなツボを見事についてくるので、ファッションは私には若いのだけれど(私は今年50歳・・・笑)、読み物のために購読してる。

 

最新号の2月号は、田内さんが社会学者の宮台真司さんにインタビューしている。

「きみのお金は誰のため」の解説書のような体裁でもあり、私にはタイムリーだった。

 

宮台さんいわく、資本主義にはさまざまな弊害があるものの、「資本主義というシステムは変わらない。変えるべきはシステムではなく個人」。

 

いまの教育は熾烈な椅子取りゲームだけれど、勝者になれるのはほんの一握り。でも親としてできることは、勝者にすべく「子ども」に投資するのではなく、椅子に座れなかった子どもたちも幸せに暮らせるよう「社会」に投資しろ、と。子や孫が幸せになるお金の使い方をしろ、と。

 

この考え方、いいな~。

 

いまの教育が熾烈な椅子取りゲームって、渦中にいるとすっごいすっごいわかる!!どうやったらまわりを出し抜けるか、みたいなことばっかりな気がする。

小6の息子、もちろん(笑)中学受験しないのだけれど、うちの学区って教育熱心で、クラスの半分くらい受験するそうな。びっくりしたのが担任の先生から電話で、「●●くん1月は学校来ますか?」と聞かれたこと!「はあ?」と思ったら、「中学受験する子は1月来ないお子さん多いんで、一応確認です」って・・・。

そうか。そんな状況なのか。

中学受験するのも、「自分の子どもが(公立よりも)より良い教育を受けて(ほかの子より)高学歴になるため」。(※あくまで私の解釈です)

これぞ奪い合いだよなと思って、すごくモヤモヤしていたので、

「椅子に座れない子どもたちも幸せに暮らせる社会」にするというのは本当に心に響いた。

 

じゃあどうすればいいの?

 

それこそお金の使い道を考えなければならない。お金教の信者でもある私は、より安いものを求めて買いたたくような経済活動をしているけれど、そもそもそれが違うのかもしれない。地域のお店がまわっていくように多少高くても地域で買い物すべきなのかもしれない。地域社会が豊かであることはよりよい社会につながるかも。

消費行動は毎日のことなので、ひとつひとつ考えること。

 

とまあ、お金について考えだすと、本当に難しいのだけれど。

「わたしのお金は誰のため」なんでしょう。考え続けねば。