予告で冒頭10分の映像を観た時に
面白くないと思ったのに、夫の見送りに行って、時間が中途半端にあいた時に
最寄りのシネコンで観賞
解説
『バベル』などのアレハンドロ・G・イニャリトゥが監督を務め、落ち目の俳優が
現実と幻想のはざまで追い込まれるさまを描いたブラックコメディー。
人気の落ちた俳優が、ブロードウェイの舞台で復活しようとする中で、不運と
精神的なダメージを重ねていく姿を映す。ヒーロー映画の元主演俳優役に
『バットマン』シリーズなどのマイケル・キートンがふんするほか、エドワード・
ノートンやエマ・ストーン、ナオミ・ワッツらが共演。不条理なストーリーと独特の
世界観、まるでワンカットで撮影されたかのようなカメラワークにも注目。
あらすじ
かつてヒーロー映画『バードマン』で一世を風靡(ふうび)した俳優リーガン・トムソン(マイケル・キートン)は、
落ちぶれた今、自分が脚色を手掛けた舞台「愛について語るときに我々の語ること」に再起を懸けていた。
しかし、降板した俳優の代役としてやって来たマイク・シャイナー(エドワード・ノートン)の才能がリーガンを
追い込む。さらに娘サム(エマ・ストーン)との不仲に苦しみ、リーガンは舞台の役柄に自分自身を投影し始め……。
やはり大画面はいい。
予告映像で入り込めなかった世界にすぐに入り込むことが出来た。
まずは、リーガンの楽屋、しばらくはここが中心に描かれることになり
多少、うっとおしい。
長回しということは、このリーガンが出歩いてくれないことには、外にも出られないのか
なんて思っていると
バトンタッチのように、長回しの中心が入れ替わり
狭所恐怖症ぎみの私はほっとする。
自分がアメコミヒーローで一世を風靡したためか、今現在のアメコミヒーローに
悪態をつく
悪態をついてもすっきりしない。
自分がみじめになるだけだ。
一世を風靡したころは、飛び切りのスタッフに恵まれ、キャストにも恵まれ
外を歩いたら知らない者はなかった。
今だって、古いファンは、サインを求めて来る。
でも再起をかけて舞台をしようとしたら、棒読みの共演者
深遠なテーマなのに、軽さと薄っぺらさにやる気もおきない。
それでも舞台にかけてやろうと挑んだのに、スタッフが送ったという、勝手の代表作
バードマンのポスターがそれでいいのかとささやきかける。
何が面白いって、舞台が作られて行く様が
とても興味深い。
ブロードウェイの舞台なんてトニー賞で、かすかに見られるくらいで
なかなか本場物の舞台を観る事なんて出来ないし、一度
レイフ・ファインズの東京公演を観たくらいで、あとは、TOHOのライブビューで観たくらい
ブロードウエィの映像を観ると、あちこちで舞台が上演されていて
映画を観るみたいに、ふっと入って行かれそうな感じがする。
日本でも、評判を聞いたり、前評判の感じで、ふっと観に行かれるのが好きだが
(と言うか、あまり先の予定はたてられないので)人気の舞台は先行発売やら、ローソンに並ぶやら
ちょっと手間なので、
いつも娘に便乗して観ている状態
ゲネプロって、日本だと、マスコミの宣伝目的って感じなんですけれど
この映画を観ていると、ブロードウェイのゲネプロって、半額?
客の反応で、芝居を替える?
しかも二晩やってから初演?
映画もハリウッドの映画は、試写で内容が変るとか聞いたことがありますが、
舞台も、そんな感じ?
降板した役者のかわりに実力のある役者をと探していると
舞台の才能のあるマイクがやって来る
最近、イギリスの実力者俳優に押され気味ですが、その中でも
うまいなあと思っていたアメリカの俳優
エドワード・ノートン
舞台役者の方が実力があって、映画で名をはせたリーガンは、ただの人気者だろ
と、押し気味
でも舞台って、実力のある役者がいると
全体的に向上するもの
観客のいる前でする演技とは、何ぞやって、リーガンも
徐々に変わって行く。
アカデミー賞で司会のニック・ハリスが赤いガウンを着てドアに挟まれたところ
意味不明だったけれど、
納得
そしてセッションのマイルズ・テラーが、ロールしていたのも
こういう繋がりだったのね。と
後になってアカデミー賞のパロディぶりがわかった次第
知っている俳優さんの名前が沢山出て、
映画でアメコミやっているなんて、演技が出来ない風なセリフがありましたが
どの方も実力のある人ばかり
皆さん舞台もやっていらっしゃるかわからないけれど、少なくともイギリスの俳優さんは、
舞台も出ていますよね。
あと、エドワード・ノートンが自分の後釜ならと出した俳優さん
私の中では脅威を感じるにふさわしい俳優さんで
思わずニマっとしてしまいました。
あと、マイク(エドワード・ノートン)が、リーガンの娘に言った言葉
どんな言葉より説得力があったような気がします。
言われたあとのサム(エマ・ストーン)が生き返ったような笑顔だった気がしますが、気のせい?
いよいよ舞台となっても、誰それが来るとか、おいしい話でその気にさせられるリーガン
やはりまた映画に帰り咲きたい?
でもマイクの本気モードに、思わぬ演出をしてしまったのは、
表題の副題のとおりなのかなと
思わず合点

