心を奪われた店員さんの完璧な距離感 | 三上ナナエのブログ

三上ナナエのブログ

人材育成コンサルタント、企業研修講師

 

 

「マニュアル通りの丁寧さ」も素敵ですが、

本当に心に残る接客というのは、

 

「その場をパッと明るくするコミュニケーション」

 

なのかもしれません。

 

先日、利用したクリーニング屋さんで、まさに「プロの接客だ〜」と深く感動する出来事がありました。

 

受付で対応してくださった店員さんの名札を見ると、珍しいお名前が書かれていました。

その名札はカタカナ表記です。

 

私は「お名前のことで話しかけてみたいな・・・」と頭をよぎりました。

 

でもお店の人にプライベートな話題で声をかけるのって、少し勇気がいります。

 

「忙しいのに迷惑かな」

「馴れ馴れしいと思われないかな」

 

とためらいましたが、思い切って声をかけてみました。

 

「珍しいお名前ですね」

 

一般的な接客なら、「そうなんです、よく言われます〜」で終わってもおかしくない場面です。

 

ですが、その店員さんの返答は想像を超えていました。

 

「そうなんですー! 漢字、当ててみてくださいー!」

 

パッと弾けるような笑顔と、絶妙なノリの良さ。

カタカナ表記になっていることを活かして、一瞬でその場を「楽しい時間」に変えてくれたのです。

 

私も思わずワクワクしてしまい、「うーん・・・もしかして〇〇ですか?」と答えてみると

 

「すごいですー!!当たりです!!」

 

と、テンション高めに、心から驚いて喜んでくれました。

 

お店を出たあと、私の心はとても温かく、幸せな気持ちになっていました。

お客様の言葉を「作業の邪魔」と捉えず、カタカナの名札を会話のきっかけにして笑顔で打ち返してくれる。

 

用件を済ませるだけの場所が、その店員さんのおかげで「また行きたい場所」に変わった瞬間でした。

 

と、ここまで書いておいてなんですが、「これと同じ対応を、来る人全員にいつでもやるべきだ」とは全く思いません。

 

もし混雑して行列ができている時間帯だったら、手短に済ませるのがプロの配慮です。

また、静かにサクッと会計を済ませたいお客様もいますし、店員さん自身の体調や気分が乗らない日だってあって当然です。

 

すべてのお客様に対して、常に100%の「神対応」を目指そうとすると、接客する側も疲弊してしまいますよね。

 

だからこそ大事なのは、「お互いにタイミングや波長がぴったり合った、ほんの一瞬」を大切にすることなのかなと思います。

 

・たまたま店内に余裕があった

 

・雑談をしなさそうに見えるお客さんが話しかけてきた

 

・店員さんも、そのノリを楽しめる余裕やタイミングだった

 

そんなときに生まれたやりとりだったからこそ、あんなに心地よかったのだと感じます。

 

素晴らしい接客とは、四六時中完璧なパフォーマンスを出すことではなく、ふとした余裕が生まれたときに「心の通ったやりとり」を楽しめる柔軟さなのかもしれません。

 

毎回じゃなくていい。

 

でも、もし日常の中で「あ、いま少し会話を楽しむ余裕があるな」と思える瞬間が来たら、そんな小さなキャッチボールを楽しんでみるのも素敵だと思うのです。

 

あの日、ほんの少しの勇気を出して声をかけてみて、本当によかったです。