昔話はなぜ、お爺さんとお婆さんが主役なのか | ナナとトモのブログ

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最近は書評メインですがナナ(ダックスフント)のかわいさを世界に広めるブログです。

現代の日本は、65 歳以上が全人口の 21 % 以上を占める「超高齢化社会」です。

高齢化と同時に少子化も進んでいますが、これは晩婚化に加えて生涯独身率が男女

ともかなり上がっていることが原因だと言われています。

 

バブル期まではたいていの男女が結婚していたので、結婚しない男女が増えたのは

現代社会の病のように言われがちですが、この本の著者である大塚氏に言わせると

「昔の日本も独身の老人がかなり多かった」そうです。

 

まず昔の日本では、老人は健康なうちは敬われるものの病気になると厄介者として

捨てられたりしていたようです。だからそういう弱者が幸せになる昔話が多いとか。

あと昔話ではお爺さんとお婆さんが夫婦で暮らしていることが多いですが、実際は

独居老人の方が普通だったようです。色ボケした老人の話も結構ありますが、介護

してもらうことを見据えた行動という意味もあったとか。

 

著者の大塚氏の扱う話題はかなり面白いのですが、文章が非常に下手で読みづらい

のが非常に残念。同じ話題があちこちの章で何度も出てくる上に、本の構成自体も

まとまりがなく、非常に散漫な印象を受けます。自著をちょくちょく参照するのも

何だかなあという気がします。リーマンゼータ関数に関わる黒田氏の本と似ている

といえば伝わるでしょうか。