スーパーの地物野菜のコーナーで、
ほうれん草や大根菜を買って、
ザクザク切って、ボウルに大盛。
そのまま、サラダで、もりもり食べる。


オリーブオイル、塩コショウをかけた生のほうれん草サラダが、甘くて大好き。
今は一年でいちばん、青野菜がおいしい時期だと思う。
ブロッコリーや、さやえんどう、サニーレタス、春キャベツ、
もう少ししたら、新じゃがや、新玉ねぎも出てくる。
どれも、若くて、みずみずしい、春の味。

実家にいたときは、父の家庭菜園で、
春には、毎日、山盛りの野菜が収穫され、
それがごちそうだった。
父が作っていたものは、
レタス、わさび菜などの菜っぱ類、
ブロッコリー、えんどう。
菜っぱ類は、間引きした柔らかいベビールーフが美味しい。
ブロッコリーは、どれだけ大きく育てるかに、
父はかけていて、
「顔ぐらいの大きさになった!」
と写真を撮っていた。

普段は公務員の仕事で、
今思えば、かなり苦労していたのだと思う。
平日は、仕事から帰ると、
ウイスキーグラス片手に、
夕暮れ時の庭をぐるりとまわり、
野菜や花達と会話。

休日は、肥料を混ぜて土を作ったり、
草刈りしたり。
肥料の割合はきちんと測って記録していたし、
畑の配置図を作ったり、
かなりマメに世話をしていた。

そして、体調が悪く、かなりしんどかったであろう時も、土いじりをしていた。
家庭菜園は、父にとっては、イヤなことを忘れて、癒しをもらう時間だったのかもしれない。

もう旅立って会えなくなってしまったが、
姿は見えないけど、
今もウイスキーグラス片手に、
また畑をぼーっと眺めているのかな、
と妄想してしまう。