CICU




中央集中治療室






うちの病院で最も重症な人々が集う、オペ室真横にあるゾーン。






昨夜滞在したそのゾーンは、意識がある時にいる場所じゃないと痛感しました。





過去のオペの時も毎度あたしは5泊くらいしなきゃいけないんだけど、基本意識がうつろで、生死の境をさまよってる時にいる場所だから、どんな場所かはっきりしなかった。




もちろんオペ前に見学にも行けて見ることはできるんだけど、余り記憶に残ってなくて…。





1ヶ月前のオペの時も5泊したかな。




医学の進歩なのか、医師たちの考えが変わっただけなのか、ここ3年ほどでオペ後の体の動かし方が実は大きく変わった。




3年前までは常に絶対安静。

寝返りすら簡単に許されず、座るなんて夢のまた夢。


18年前とかはもっとひどくて、何ヶ月も寝たきりなもんだから、歩くというか、立つという行為を足が忘れてしまって、1週間ほど歩行訓練をしたくらい。





そして現在。





目さえ覚めてたら座ってもいい。




立ちたければ止めないよ。




医学変わりすぎじゃね?





まぁそれ以外にも変化はあって、一番驚いたのは水分制限。





水分って飲料だけじゃなく、食事の中にももちろん入ってるでしょ?




だから食べるもの飲むもの、全部計るんです。




そして、定められた数字をかける。




飲み物は×1

ご飯は×0.9

魚は…みたいに事細かに決まってる。




そして1日に摂取していい水分が800とかって決められて、それ以内の数字分しか摂取しちゃいけない。





でも薬の副作用で必要以上にノドも乾く。

でも飲み物はグラムそのままの数字がカウント…

患者の苦悩が始まるわけですな。




ご飯を我慢して、この氷を舐めてしまおうか


水分控えて栄養つけようか




たいがい水分が勝つので、ご飯控えて…これで栄養つかなくて元気でなくて…悪循環。





だから考えるんです。


水分がとれて尚且つ栄養補充するためには…って。




まぁたいがいは自分で考える能力がない人に対しての制限だから、考えるのは看病人。




これがまた患者と看病人を険悪にする要因にもなるわけで…




患者は苦しいから喉の潤いを求め、看病人は早くよくなってほしくて栄養を求めますからね。




お母さんとか大変よね。




で。今。





医師たちの見解が変わったんだって。

水分は飲み物だけでいい。

出された食事は全部食べなさい。

食べられないならかわりの栄養になるものでもいいよ。




もしかすると、まだ病院によってだったり、医師によって違うんだと思うけど




うちは3年前にきた韓国系の先生によって方針変更したらしい。




だから今回かなり楽だったの!




だって





果物は水分に入らないんだもの!!!!




あんな水分のとれるものはないよ!





100氷を舐めるなら

1個のブドウを食べましょう。

みたいなね。







すんげぇ話それてるな…


まぁそんな風に医学ってのはどんどん変わってて。




そう、本題。





ICUで座るとか、立つとか、有り得ないことだったのが、この前のオペの時にできたわけですよ。




座ってご飯が自分で食べられて

ポータブルのトイレにも行けて

頭まで洗ってもらって。




何より傷の痛みが薄かったのがよかったんだろうね。




多分そこ切るのは3回目だったから、色々慣れたんだろう。




痛みの予想もできてたし。




そして一昨日。





電気ショック後は3時間ほどしたら普通で。




よく衝撃で起きちゃう人もいるんだって。




でもあたしはいびきかいて寝てた(笑)




で、起きて普通で…




だから夜中も周りの機械音が気になりすぎて。




寝れないもんだから色んな事が耳に入ってくる。





そこで聞いたこと。





完全なる看護師のグチ……




みーんな基本意識ないから




心の声がストレートに出ちゃうわけ。





腹立てば腹立つ。




嫌ならイヤ。




最悪なら最悪。




しんどけりゃしんどい。






看護師も人の子なのはよくわかります。





白衣の天使と呼ばれながらも、心は……色々あると思う。





けどよ!





病棟の看護師さんたちの頑張りっぷりを見てるだけに、一番大事な場所にいるヤツらの程度の低さに唖然とした。




患者様とは思わなくていいけど




人だとは思おうよ。




いくら意識がなくてもさ。




だからCICUは嫌いです。






あー長くなった(笑)