第63回技能五輪全国大会
昨年の11月、技能五輪全国大会の表彰式に話は遡ります。
会場内に「左官職種の金賞はーー 北海道 高橋泰喜選手ですーー」と鳴り渡り、
誇らしげな顔で金メダルをかざす高橋くん。
この晴れやかな舞台を客席から見ていた1人の若者がいました。
高橋君の一つ年下の池田喜平君です。
その目は「自分も絶対やってやる!!
」そんな鋭い眼差しでした。
この瞬間、翌年の技能五輪出場に向けて覚悟を決めた様子でした。
こうして池田君の技能五輪挑戦への道が始まりました。
今回の池田くんの技能五輪挑戦において、私は一つの事を決めました。
それは、次回の金メダルへの挑戦は、今までのように私がトレーニングにどっぷり関わるのではなく、
金メダルを取った高橋君をコーチにして、池田君と2人で金メダルへの挑戦をさせようということ。
池田君の成功ももちろんですが、それと同じだけ私が大事にしたことが、「コーチ」の育成でした。
高橋君をコーチにすることで、コーチの育成も同時に行おうというのが私の考えでした。
年が明けた2月。
池田君のトレーニングのスタート
と同時に高橋コーチデビューです。
まずは技能五輪の競技には必ず欠かせない「置き引き」のトレーニングからスタート。
焼き石膏を使って型を引きモールディングを作成する作業です。
高橋コーチは座学から始めました。
ホワイトボードに石膏置き引きのシステムを書き、解説していました。
当社のモデリング世代は技術を身につけるのに、まずは座学でその作業の理論を学び、それから実践にかかります。
これは私がとても大事にしていることで、理論を知っておく事で、後に工夫を自分でできるようになります。
今回の技能五輪ではまさにその理論の学びがとても大きな成果を生むことになりました。
「どんな成果を生んだのか?」その内容も詳しくお伝えしていくので、お楽しみに![]()
置き引きのトレーニング、コーチの指導が良いのでしょうか?
わずか1週間ばかりで前年度の技能五輪の置き引きが出来るようになったのでしたーーー![]()
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こうして仕事の薄い冬場に置き引きトレーニングを終え、競技課題が発表になる7月を待ったのでした。





