次世代の生え抜き
2013年の4月、創業来初めての6名の新卒を一気に採用しました。
当時は建設業暗黒の時代。
仕事を確保するのに必死で、赤字をしながら仕事を取り合うような殺伐とした時。
そんな時に6名もの採用はまさに会社の命運を賭けたものでした。
即戦力プログラムを作成し、入社して1ヶ月間は現場に出さず新入社員研修を受けさせました。
それが今の訓練校に繋がっています。
あの頃は、みんな可愛かったな〜
あれから4年半・・・
この間に合計18名もの新入生が当社に入ってきました。
今では、20歳から25歳の年齢層が一番会社で多くなりました。
ここ数年の採用で私がこだわっているのは「生え抜き」
「生え抜き」とは
その土地に生まれ、その土地で成長したこと。生粋(きっすい)とあります。
自衛隊からうちに来た子もたくさんいますが、自衛隊は会社というよりちょっと特殊なところで、彼らも民間企業が初めて。
「コテを初めてもったところは中屋敷左官工業」という意味では同じく「生え抜き」です。
当社ではここ2年間で3名の生え抜きが引退しました。
うちの会社に入ってなんと60年生です。
現在ベテランで残っている生え抜きはもう2名しかいません。
今の私の目標は「次世代の生え抜き」を作ることです。
初めてコテを持ち、お給料をいただくのが中屋敷左官工業。
技術はもちろんのこと、それ以上に仕事に対する考え方や生き方で中屋敷イズムを共有したいんです。
そのためにはただ採用するのだけではいけない。
やはり、同じ環境、同じ教育を与える事が大切かなと。
今年の春、5年生になった6名のうち、3名が工業高校の建築科を出ていて、一年早く一級技能士を受けられる権利が生まれました。
一級左官技能士の受検に向けて、3人ともまったく同じ期間トレーニングを一緒にさせました。
この間にお互いの成長ぶりを見合う事が出来て、各自、自分を省みることも出来たと思います。
それにしても今の子達は仲が良い。
ライバル心も芽生え始めているけれど、お互い教え合ったりしている。
本当に今の若い子達は素晴らしいと私は思います。
そして6月の実技試験、8月の学科試験を3人とも無事にクリアして、見事10月に「合格通知」が来ました〜
トレーニング頑張った甲斐があったねおめでとう〜
国家資格の1級左官技能士です。
23歳の一級左官技能士は左官業界における最短のキャリアパスです。
当社では、来年以降も続々と一級左官技能士が生まれていく予定です。
1級左官技能士を受検するのには、誰でも受検できるわけではありません。
実務経験のみだと7年間働いて、8年目で受検可能です。
一番早いのが、訓練校を卒業して、翌年2級左官技能士の資格を取得して、2年間の経験を経て受検するというのが最速。
うちの子達は全員このパターンです。
そしてみ〜んな「生え抜き」
おっと言い忘れるところでした。
今年2級左官技能士を受検した3名も無事に全員合格
今年2級チームは建築中の道場で型枠サポートの隙間をぬってのトレーニングでした。
今の予定だと、来年は2級2名、1級5名が受検予定です。
来年は全員新しく出来た左官技能研修センターでトレーニングできます
一歩一歩ですが、着実に自分達の未来予想図に近づいています〜