今日、青ネギの植付をしました。
これは、農家が少しでも収入が増やせるよう農協が開拓してくれた作物です。
農家は圃場をトラクターで起こし、肥料を撒いて準備をします。
農協の野菜担当の指導員が、畝を立てながらマルチをしていく管理機を持ってきて、青ネギ用の畝をたててくれます。
そして、一週間後の本日青ネギの植付になりました。
農家が機械を持つのではなく、農協が青ネギの作付けを希望した農家に指導しながら機械とねぎの苗を持ってきて、植えてくれるのです。
植えた後は農家の出番です。管理方法、困ったときの相談はもちろん農協が指導してくれます。
この青ネギ、とても甘くておいしいんです。
成長して、出荷するのも楽しみですが、うちで、規格外のものを料理して食べるのがとても楽しみです。
で…
米の概算金の事ですが、
報道ではこれが値上がりの諸悪の根源みたいに言われていますが、概算金は前年度の米の価格、消費量、等を見て、昨年並みの入札金額になるだろうと予想して出しているようです。
2024年産の概算金は例年とそんなに変わらず60㎏で1万3千円だったと思います。(一袋30㎏ですから、二袋分の金額です)
この金額をもとに6月末に希望者に支払われる前渡金の金額が出ます。(2024年は6000円でした。)
この時期に農協に出荷計画を出し、出荷の契約をします。
(その年によって収穫量も変わるので、そんなに拘束されるものではありません)
〇〇俵出す予定です。前渡金を希望します。というものです。
実際に概算金より入札金額が安ければ、収穫時の金額で相殺されます。
出荷量が前渡分の金額を下回るようでしたら、多い分は返さなければならないと言うことになります。
ですから、概算金が米の値段を決めるというものではありません。
2024年産に関して言えば、概算金(入札予想金額1万3千円)が安すぎたため、農家に直接買いに来た第三の米集荷業者の提示金額が高額で(2万円台が多かったと言われています。)そちらに多く流れ、農協の集荷が2~3割減ったのは事実です。
米農家は、この20100円と言う金額で一息つけたのは本当です。
二十数年間上がることのなかった米の金額がやっと上がったのですから…
何より驚いたのは屑米の金額です。
屑米とは…刈り取った籾を乾燥し、籾摺りをし、選別をします。その時に出る規格外のお米です。
その後、袋に入れる前に色彩選別機にかけるので、その際にも出ます。
我家は専業農家なので、乾燥から籾摺り、選別、出荷前までほぼ自前でやりますが、今、多くの農家では稲刈り後の作業を農協が運営するライスセンターに(乾燥から出荷まで)委託しています。
もちろん有料です。今、正確な金額はわかりませんが、各農協でも若干違うと思いますが、60㎏で2千いくらかだったと思います。
話は屑米に戻りますが、屑米を出荷するのは、9月上旬から稲刈りが終わる10月半ばくらいまで、数回に分けて出します。
これはほぼ現金取引らしく、農協さんに集荷にきてもらって、早い時は1週間後にお金が入ってました。
予想していた金額よりかなり多かったので、間違っているのでは…と問い合わせたところ、昨年の(2023年の)3倍になって、農協もびっくりしていました。
2023年産に農家(我家)が受け取った通常米の価格は、1㎏で220円位になるのですが(通常60㎏でいくらと表記しますが)、
2024年の屑米は1㎏200円以上だったからです。
(私の記憶に残っている事なので、時期や金額にずれがあるかもしれません)
2024年産の通常のお米は、ほぼ完売して農協にも出荷予定のお米が少し残っているだけだそうです。
令和6年の年末に2024年産の精算金が入りました。合計すると60㎏で20100円(税込)でした。
これが2024年産の我家の1俵(60㎏)のお米の値段です。これがすべてです。
農協の収入はこの販売手数料と、倉庫でお米を預かる管理料ですが、ほとんどが出荷したので管理料はかなり減収だったようです。
値上がりは入札の後だったので、農家にも農協にもこの金額以外のお金は入っていません。
概算金は前年度の入札金額をもとに本年度の入札予想金額であり、農協が勝手に決めているのではありません。
(どうかテレビ等で報道する時、コメンテーターの方、思い込みではなくちゃんと調べてほしいです。お願いします。)
米農家の収穫は、ほぼ1年に一度です。大きな大きな会社になっている農家さんは前渡金は必要ないでしょうし、
価格も自由に決めることが出来るようです。
ですが、我家のような中程度以下の農家は、前渡金が必要不可欠なものです。
収穫後のお金が入るまではこれで光熱費、食費、その他多くの支払いをしなければいけないのですからね。
組合員だからこそ前渡金があって、農業が続けていけるんだと思います。
夫が生きていて毎月お給料をもらえていた日が、贅沢はできなくてもどんなに安心だったか、本当にそう思います。
(息子よごめん…君は本当にがんばっています。母は感謝しているのですよ。でも、今後が…)
今はお米を作る事だけを考えよう、しっかりと作ろう…と息子が言います。
我家のお米が食べたいと言ってくれる人がいるんだから…と
母親の私は息子の支えにはなれませんね。
お父さんどうかどうか息子を守ってくださいと手を合わせました。。。。6月4日、今日は夫の命日です。