股関節痛15~股関節の変形と腰痛
関節の変形が進み関節の機能が著しく損なわれると歩行はもちろんのこと椅子にすわったりすることも股関節の屈曲が制限されているためしにくくなります。また股関節の機能が損なわれているほとんどの方に難治性の腰痛があります。これは日常生活の動作やスポーツにおいて腰の機能と股関節の機能はお互いに補完しあっているということが原因にあります。変形性股関節症があり腰が悪くて腰部脊柱管狭窄症の診断がついておられる方がよくおられます。股関節の機能が損なわれますと股関節の動く範囲は制限され少なくなります。腰の状態が健康であれば股関節の動きを腰の機能が補っていくことができるのですが、年齢を重ねていくと股関節の機能を腰の動きで補うことができにくくなり次第に腰の変形を促すことになります。股関節も腰もお互いに動きを補う間柄ですがどちらかというと股関節の動きの悪さが腰に影響をしている印象です。このような方の腰痛には股関節の動きを良くするリハビリにて腰痛が軽快する可能性があります。股関節の動きを良くするリハビリとは股関節の関節面の滑りを良くして股関節周囲筋の筋弛緩をさせることが重要です。また手術をお考えの方は手術適応の変形性股関節症と腰部脊柱管狭窄症を同時に持っておられる時はまず変形性股関節症の手術をすることによって腰の状態改善につながる可能性があります。