股関節の周囲筋のストレッチは股関節にかかる圧を減らし関節の適合性を改善してくれます。ストレッチは股関節の全面、後面、内側、外側の周囲筋すべてに及ぶべきです。その中でも大腿内側に走っている股関節内転筋のストレッチは股関節を外に開き関節適合性改善してくれます。お相撲さんの股割はまさに内転筋ストレッチの良い見本です。しかしお相撲さんのような柔軟性を出すことはまず不可能ですからやれる範囲で内転筋をストレッチするチャレンジをしてください。内転筋のストレッチの意味合いは手術治療のひとつに内転筋筋きり術というものがありこれで股関節の外転をしやすくすることで股関節の関節適合性を良くしようとするものです。
筋トレに関しては下肢筋力が低下して歩けなくなるという状態であればする価値は多少はありますが、通常の生活をするのに問題ない筋力があれば上半身を含めて筋トレをすることは良い結果を期待することはできません。なぜなら筋トレによってもたらせる効果は筋肥大と筋力増加です。このことによって体重は増え筋肉の質としては硬い筋肉が増えることによって関節にかかる負担が増え関節にストレスがかかるのです。あくまで関節にかかる負担を減らすのはやわらかく質の良い筋肉が増えることが必要といえます。股関節の臼蓋形成不全などの問題がある方は股関節周囲の筋を柔らかくするヨガなど運動が最適といえます。ストレッチをするにしても硬い筋を無理やり伸ばせば筋損傷を起こす可能もあり栄養療法などで筋肉の質を高めながら行うことが安全で効果を期待できます。