こんにちは!!

びっくりしました!!コルシカの回に、バリアフリーについて書いたら・・・

沢山のメッセージをいただきました。

誤解しないでいただきたいのですが・・・私は日本と日本人が大好きなのです。

日本人でよかったなあといつも思っていますし、日本人であることに誇りを持っています。

だから、全く違う国でも・・・堂々としていられるのです。



日本に住んでいたときも、生まれ育ったこの国が好きでしたが、フランスに住むようになって、もっともっと好きになってしまいました。

だから、今では・・・・ディナーの席などで日本の話題になり、ちょっとでも悪気はなく、感じたままに日本を批判したりする人がいると・・・・

形相が変わり、戦闘態勢に入ってしまいます(笑)冗談ではなく・・・


ですから今では日本語も話すし、日本も好きで、日本人の方々と仕事をしている彼が、ちょっとでも日本について語ろうとすると必ずこう前置きをします。

「エリコは多分、反論をするだろうけど僕は・・・・・と思うんだよ」と。

私がにらみを効かせているので・・慎重に言葉を選んでいます。





多分、日本を離れることで、いろいろな意味で日本や日本人が私の中で美化されてしまっている部分も多くあるような気もします。

でも・・・やっぱりおかしいなあと思うことも。



ロスに住んでいらっしゃる方からのメッセージで、東京に行った息子さんが「僕はドアマンか!!」と怒っていたという話がありましたが、わたしもしょっちゅうです。

「私はエレベーターガールか!!」と感じるのは。


別にエレベーターの開閉ボタンを押すことくらいなんでもありません。

他に乗ってくる方がいないかしら?とちょっと気を配るだけで、あとはボタンを押すだけ。

きっと1階から10階まで乗っていたとしても、この場合のエネルギー消費量は0キロカロリー。

全く疲れないし、手はあいているのだから・・・・それくらいは出来ます。



でも・・・それを当たり前と思って、誰も何も言ってくれないと・・・悲しくなってしまうのです。

「ありがとう」と言って欲しくて、ボタンを押しているわけではないけれども、でも、ちょっと声をかけることくらい出来ないのかしら?と思ってしまうのです。



数ヶ月前、東京のデパートのエレベーターでの出来事。


私の右腕には杖をついた祖母がしっかりとつかまっていました。

左手は間もなく4歳になろうとしていた甥っ子と手をつないでエレベーターを待っていたのです。

扉が開きました。


半分くらいの混み具合で日曜日でしたが、そのエレベーターの中は家族連れというより、私と同世代か、ちょっと上の年齢のご夫妻が多かったのです。

乗り込もうとしたとき、ボタンの傍の人たちの手が、だらんと下に下がっているのがわかりました。

「え?誰もボタンを押してくれていないの?」


それからの出来事はきっと十数秒くらいのことだったのでしょうが・・・まず祖母と甥っ子の手を離して、自分の両手で扉を押さえ、二人には気をつけて中に入ってもらいました。

「おばあちゃまはすぐに壁の近くに行ってね。」甥には「おばあちゃまの横についていてあげてね」と。


そして、自分も中に入り、ボタンの前にいた人とボタンの間に体を滑り込ませ、まだまだ乗ってくる方がいらしたので「開」のボタンを押していました。

結局、そのまま殆どの人たちが降りるレストランフロアまで、私はエレベーターガール。

降りるとき・・・「すみません」とか「ありがとう」と声をかけてくれたのは、ほ~~~んのちょっと、数人の方でした。


当初は(数年前)、そのたびに怒っていた私も、もうこれには慣れました。

むしろ・・・あとからあとから・・・悲しくなってきてしまったのです。

杖をついている祖母をつれているからとか、小さい子を連れているから、私は特別・・だなんて思っていないけれども、でも・・・楽な状況ではないことは分かるだろうなあと思うのです。


電車の中で席を譲る、駅で荷物を持ってあげる・・・といった、声をかけて行動に移すようなことって、確かに勇気がいることかもしれません。

でも、ボタンを押すのは・・・・気遣いも、勇気もいらない様な気がします。

何だかこだわってしまっていますが・・・


でも今考えると、こんなことで悲しくなる前に、あのとき、そう電車で席を譲るのと同じように声を出せばよかったな!と思います。

「すみません・・・どなたかボタンを押していていただけますか?年寄りが一緒なので!!」

そう明るく、誰かに声をかければよかったと今、ブログを書きながら考えが変わりました。





車椅子の方を手伝おうとして断られた方もいらっしゃいました。

この場合は断り方ですよね。

「余計なことはしないでください」ではなく、

「ありがとうございます。でも、一人で頑張ってみます」と言われたら、こちらも気持ちがいい。

そう、断り方もとっても大切と、改めて感じました。





日本、フランスだけでなく、どこの国にも優しい人もいればそうじゃない人もいますし、気を使える人もいれば、そうでない人もいます。


実は、私の知っている、日本に住んでいた、あるいは日本を訪れたことのあるフランス人のほぼ全員が体験をし、彼らの中ではこれから「日本や日本人」について語るときには、絶対に欠かせないエピソードがあるのです。

きっと子供や孫たちにだって、語り聞かせるのでしょう!!


それは・・・今回書こうと思ったのですが、またまた長くなってしまうので、またの機会にしますね。

でも、このエピソードは「まさに日本人は最高!!」と思わせるものです。



さて、これは友人宅のエレベーター。素敵でしょう?


中村江里子オフィシャルブログ「ERIKO NAKAMURA OFFICIAL BLOG」Powered by Ameba


パリの多くのエレベーターの扉は二重扉になっています。

ここのはまた特別に素敵なのですが、まずエレベーターがついたら、この扉を自分で引きます。

次の扉は、ここのアパルトマンは自動でしたが、二枚目の扉も手動のところが多く・・・

荷物を持っていたりするときには、またまたおしりで開けることになります。

二枚目の扉は木製のところが殆どです。



中村江里子オフィシャルブログ「ERIKO NAKAMURA OFFICIAL BLOG」Powered by Ameba

中で撮影をしたもの。

すみません・・・きっとよくわからないと思うのですが、何となく雰囲気を感じていただければ。

カメラを持っていなかったので、携帯で撮ってみました。



ちなみにこのエレベーターは3人乗りでした。



3人乗りでも大きいほうで、二人乗りとなると、例えばスーツケースを入れるのも大変ですし、荷物と子供と一緒だったら・・・入れません。

当然、ベビーカー、車椅子は全く無理。


私は以前住んでいたアパルトマンは0階、日本の1階だったので、ベビーカーでも何の問題もありませんでした。

今のアパルトマンは、建物は古いのですが、エレベーターがパリでは珍しいくらい大きくて(といっても4人までですが、広いのです)しかも、扉は日本のように一枚で自動。

だから、大荷物のときも大丈夫!!





今回はエレベーターの話でした!!

こちらはもう少しで子供たちの夏休みが始まります。

それでは、また!!