新年を迎え、皆様いかがお過ごしでしょうか。
年末から寒波が訪れ、寒さ厳しいお正月を迎えました。
天気の方も心配されましたが、雲間から、ご来光が仰げた地方もあるようです。
新年を迎え、今年の抱負を誓われた方もあろうかとと思います。
年に一度、一族郎党うちそろい、にぎやかに楽しくお正月を過ごしたいものです。

さて、「中庸」という言葉を思い出し、調べてみました。
論語に、「子曰(しいわく)く、中庸(ちゅうよう)の徳為(とくた)る、其(そ)れ至(いた)れるかな。民(たみ)鮮(すく)なきこと久(ひさ)し」とありました。
意味は、「道徳における中庸とは、最上のものである。しかし、人々が中庸を欠き、そのために争いあうようになってから久しい。」ということのようです。
孔子は「中庸」を大切にしていたようです。
中庸とはバランスを意味し、仏教で言う「中道(ちゅうどう)」に近い考え方のようです。
仏教の「中道」は、「お互いに対立する考え方に対して、どちらか一方に偏らないこと」を言い、「中庸」は「一方に偏ることなく、調和がとれていること」を言うとありました。
まさに、今の時代、自分のことばかりを主張し、他人のことを慮(おもんばか)れない傾向が強いように思います。
自分のことを主張し、自分の立場にたって話をするのは結構ですが、
少しでもいいから、他人の話を聞く、他人の立場にたって考えてみるということを
してみると、状況が少し変わるのではないか、ギスギスした世の中が、少しは、和やかになるのではと思います。
中庸とは、まさに、そういうバランス感覚をいうのではないかと思います。

合気道の稽古でも、それは、また同じことが言えるのかもしれません。
相手とぶつかったとき、相手の動こうとする力、方向をどう感じるか、ということが大切なのではと思います。
自分の力ばかりを押し出し、体が固ければ、相手の力、方向を感じられないのではないかと思います。
相手との中でのバランス感覚を大事にし、稽古をしたいものと思う、元旦の朝であります。