わが党要請の天下りの予備的調査に、民主党政権は虚偽の報告をした(中川語録) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

わが党要請の天下りの予備的調査に、民主党政権は虚偽の報告をした(中川語録)

今朝の朝日新聞で「「天下り」4240ポスト 民主党政権下でも脈々」と書かれている。

これは、私が提唱し自民党全衆議院議員が名を連ねた要請に基づく予備的調査をもとに書かれたものである。

この中で中野雅至・兵庫県立大学大学院教授が「民主党は天下りを根絶するとは言っていたものの、調査結果からは天下りが減っているようには見えない。パフォーマンス倒れになっていることが明白になったと言える。人事制度をどう変えていくのかという体系的な議論をすすめていないからベテランが各省に滞留し、苦肉の策として現役出向を増やしている。調査結果はそうした状態も裏づけている」と話している。正論である。

今日の衆議院予算委員会では、わが党同僚議員の平将明さんの質問で、この予備的調査に対して政府が虚偽の回答をしていた疑いのある箇所が明らかになった。私たちが以前から疑いを指摘していたにもかかわらず、簡単な確認作業で斡旋がないと断定してきたことが、こういう結果になる。

2009年の総選挙を前に、菅総理は「天下り団体に12兆円もの国費が流れている。この税金のムダ遣いをなくすことが私たち民主党が目指すものだ」といっていたではないか。

鳩山元総理は4500という天下り団体に2万5000人の官僚が天下り、そこに12兆円もの国民の税金がつぎ込まれていくしくみがあると明かし、「こういうムダ遣いを徹底的に見直さなければならない」と訴えていたではないか。

民主党政権は、現役官僚の斡旋がなければ天下りではないという定義のもと、現役官僚の斡旋が確認できないから天下りは根絶されたと主張してきた。

しかし、その斡旋の確認がいい加減であったことが今回の予備的調査で明らかになった。

自民党全衆議院議員の要請に基づく調査に対する菅政権の回答に、明らかな虚偽があったことは重大な問題である。党全体の問題である。自民党は天下りに厳しい党に生まれ変わったのかどうかが問われている。

このことは、なぜ、民主党が無駄遣いの削減ができないで増税に走っているのかの原因解明の核心の一つである。

国民の民主党政権への素朴な疑問を解明するチャンスである。

(2月23日記)中川秀直