ビデオ公開:漁船衝突問題の謝罪・賠償要求の是非の決着のためのビデオ公開を | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

ビデオ公開:漁船衝突問題の謝罪・賠償要求の是非の決着のためのビデオ公開を

秘書です。

日中友好に寄与する準備をしながら、菅民主党政権の連戦連敗外交に巻き込まれて拘束された「フジタ」の社員が全員解放されてよかったです。

ここで、冷静に全体状況を確認しましょう。

政府・民主党の一部には、ビデオ公開と社員解放問題をリンクさせる人がいましたが、これでこのリンク説は成りたたなくなりました。


2010-10-09 08:15:38
ビデオ非公開:国民の激高が政権批判につながることを恐れているだけでは?
http://ameblo.jp/nakagawahidenao/entry-10671510264.html

いよいよ、残る問題は、真実が明らかになることで菅民主党政権の弱腰外交の判断ミスが明らかになるとの日本国内政治要因、世論が反菅民主党政権になるという国内要因だけが残ることになります。

これで振り出しに戻りました。漁船衝突事件と船長等拘束について、中国は謝罪と賠償を日本に要求していました。まだ、正式にはこれは取り下げられていません。今後の日中首脳会談を前に、この問題に決着をつけるためにも、ビデオを公開しましょう。

まず、なぜ、今日が高橋さんの解放日になったのか。読売新聞は以下のように分析しています。


■「フジタ」全員解放…船長拘束を2日超える
(2010年10月9日21時30分 読売新聞)

【上海=加藤隆則】北京の日本大使館は9日、中国河北省石家荘市で軍事管理区域に立ち入り、違法な撮影を行ったとして中国国家安全局に拘束されていた中堅ゼネコン「フジタ」の現地法人「藤田中国建設工程有限公司」(上海)社員、高橋定(さだむ)さん(57)が解放されたと発表した。

 これによって、9月20日に拘束された「フジタ」の日本人社員4人は、19日ぶりに全員解放された。

 中国国営新華社通信は9日、高橋さんが「過ちを悔いる文書を提出したので保釈し、拘束を解除した」と伝えた。その後、日本大使館員が石家荘の空港で高橋さんと面会。高橋さんは同日午後7時(日本時間同8時)ごろ、国内便で上海浦東空港に到着した。

 高橋さんは同空港で日本メディアに体調を問われると、「疲れました」と繰り返した。事件については固く口を閉ざしたが、軍事管理区域立ち入りについては、小さな声で「知りませんでした」と答えた。

 高橋さんは駐上海日本総領事と面談した後、市内のホテルに宿泊、10日にも帰国する予定。

 今回の事件は、沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で日本側が中国人船長を逮捕、拘置したことに対する中国側の事実上の報復措置だったとみられている。関係筋によると、「拘束から19日」というタイミングでの解放は、船長拘置期間の「17日間」を超えたことと関係がある。中国側には、今解放してもネット世論の反発を抑えられるとの判断があったという

 また、中国側は、今月末にハノイで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)関係の会議での菅首相―温家宝首相による正式な首脳会談の実現を重視しており、その前に、フジタ社員拘束事件の収拾に踏み切ったとの見方が強い。

 今月4日に行われたアジア欧州会議(ASEM)首脳会議の際の日中首相会談を受け、11月に横浜で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に胡錦濤国家主席の出席を検討している。ハノイでの首脳会談は、その条件整備と位置づけられている。

 8日に中国国内で服役中の民主活動家・劉暁波(りゅうぎょうは)氏のノーベル平和賞受賞が決まったことから、中国は高橋さんの解放を急いだ可能性もある。4人の拘束事件発生後、日本ばかりでなく、国際社会でも、中国の人権抑圧イメージが一層強まっていた

→上記の読売新聞からは、なぜ高橋さん解放が今日だったのかは、

①船長の拘留期間が17日だったから、高橋さんはそれよりも2日長い19日にした

②劉暁波氏のノーベル平和賞受賞が決まったことから高橋さんの解放を急いだ

の2点が考えられます。


■【邦人解放】政府「安堵」も対中「弱腰」の傷深く
2010.10.9 20:45産経新聞

 高橋定さん解放の情報に、政府内では安堵(あんど)の声が広がった。尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件に端を発した日中関係の緊張緩和にも期待を寄せる。だが、中国人船長を釈放し、証拠のビデオ映像も公開しないなど中国への過剰な配慮を続けたことで「圧力に弱い日本」というイメージを流布、菅直人首相の指導力不足も印象付けており、政権が受けた傷は深そうだ。

 前原誠司外相は9日、「高橋さんは元気だと聞いている」とした上で「なぜ長期間にわたって居住監視に置かれたのか、今後、中国側に説明を求めていく」と述べた。

 政府内には「国慶節(中国の建国記念日)の連休明けとなる8日以降に新たな動きがあるのではないか」(外務省筋)との観測が流れていた。前原氏も8日の記者会見で「話し合いは非公式におこなっている」と早期解放をにおわしていた。解放タイミングは想定内だったようだ。

 政府側は「一件落着」としたいところだが、政府対応が菅政権に与えたダメージははかりしれない。温家宝首相との日中首脳会談の内容を明らかにしないなど菅首相の対応は、中国側を刺激しないことばかりに終始。「弱腰日本」 のイメージを定着させた。長期にわたり日本政府の足かせとなりそうだ。

 菅首相自身も、政権内で仙谷由人官房長官の比重が高まるなど、求心力低下が避けられなくなった。事件が今後の政権運営を不安定なものにしたのは確実だ。


→「弱腰日本」への批判が菅民主党政権に直撃することをおそれで、ビデオ公開をしないのではないでしょうか。


■衝突ビデオ、全面公開見送り=日中関係改善を優先―政府・民主
時事通信 10月9日(土)21時27分配信

 政府・民主党は9日、沖縄県・尖閣諸島沖で中国漁船が海上保安庁巡視船に衝突した様子を撮影したビデオ映像について、全面公開を見送る方針を固めた。公開すれば、中国が態度を硬化させることが予想される中、同国が「フジタ」社員の高橋定さんを釈放するなど、日中関係が修復に向かっていることを考慮した。
 政府関係者は同日、「対中関係修復の流れを壊しかねない」と述べ、ビデオの全面公開に否定的な考えを表明。民主党の鉢呂吉雄国対委員長も北海道小樽市での街頭演説で「慎重な取り扱いが必要ではないか」と語った。

→みなさん!政府・民主党のビデオ非公開の理由は、ころころ変わっています!真の理由は、ビデオを見た国民世論が菅民主党政権批判につながることが怖いのではないですか? 

2010-10-01 21:08:47
ビデオ公開:何を一体恐れているのでしょうか?ゲームのルール勘違いしてません?
http://ameblo.jp/nakagawahidenao/entry-10664525393.html

2010-10-01 14:48:38
ビデオ公開問題:経済界の不安を、非公開の理由にするのはやめよう
http://ameblo.jp/nakagawahidenao/entry-10664216144.html

2010-10-01 12:59:48
ビデオ提出、慎重?:慎重な理由がおかしくないですか?
http://ameblo.jp/nakagawahidenao/entry-10664150184.html


■対中関係修復に全力=拘束の経緯、説明要求へ―政府
時事通信 10月9日(土)21時25分配信

 日本政府は、中国当局が「フジタ」社員、高橋定さんを釈放したことをひとまず歓迎している。菅直人首相は国際会議の場を利用して、再度の首脳レベルの対話を模索するなど、尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件で悪化した日中関係の修復に取り組む方針だ。
 高橋さんの釈放を受け、首相は9日夜、首相公邸前で記者団に「戦略的互恵関係を深めていくという本来のあるべき方向、やらなければならない努力をまたしていきたい」と語った。
 日中首脳が接触する機会としては、温家宝首相が出席する今月下旬のハノイでの東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の首脳会議に加え、11月中旬には横浜市で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議出席のため、胡錦濤国家主席の来日も予定されている。
 ただ、衝突事件で国民の対中感情は悪化しており、日本側が一方的に歩み寄る形で関係修復を進めれば、世論の反発を招きかねない。首相が国会答弁で、類似の事件の再発防止に向け中国側と協議する姿勢を示すのは、こうした事情を踏まえてのことだ。外務省幹部は、高橋さんの拘束が3週間近くに及んだことについても「中国側に納得のいく説明を求める必要がある」と述べた。 

→謝罪と賠償の問題に決着をつけるために、ビデオを公開しましょう。検証可能な科学的根拠に基づく事実判断こそ戦略的互恵関係の基礎です。実事求是の精神なくして戦略的互恵関係なし!

■鉢呂氏、衝突ビデオ公開慎重「日中関係流動的」
読売新聞 10月9日(土)21時13分配信

 民主党の鉢呂吉雄国会対策委員長は9日、北海道小樽市で街頭演説し、沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件の様子を海上保安庁が撮影したビデオの公開について、「日中の友好関係がかなり流動的になっている状況も踏まえ、慎重な取り扱いが必要ではないか」と語った。

→流動的だからこそ、また、いつ、謝罪と賠償カードがきられるかわかりません。決着をつけましょう。ビデオを公開しましょう。検証可能な科学的根拠に基づく事実判断こそ戦略的互恵関係の基礎です

■関係修復にらみ邦人処遇判断=人権批判かわす狙いも-中国
(2010/10/09-21:16)時事通信
 【北京時事】尖閣諸島沖の漁船衝突事件で中国人船長の拘置が17日間だったのに対し、フジタ現地法人社員の高橋定さんの居住監視は19日間に及んだ。中国側は漁船衝突事件で日本側に「謝罪と賠償」を要求する一方で、両国関係の修復もにらみながら、慎重に高橋さんの処遇を判断したとみられる
 ノーベル平和賞が中国で服役中の民主活動家に授与されることが決まり、欧米諸国などから中国の人権状況に対する批判が強まることが予想され、高橋さんの拘束解除にはこれをかわす狙いもあるとの見方も出ている
 漁船衝突と邦人拘束事件について、日中両国はいずれも「関係はない」「取引はしない」としてきた。しかし、日本側が先に中国漁船乗組員14人を帰国させ、船長を釈放、帰国させたのと同じように、中国側も先にフジタの社員3人を釈放し、残る1人を保釈した。
 日本側の船長に対する「処分は保留」で、中国側の高橋さんの扱いも「保証金を取って審問を待つ」という保釈の状態で、事件の法的手続きが完了していない点も似ている
 中国は今月1日の国慶節(建国記念日)から7日間の長期休暇で、フジタの3人は国慶節前日に釈放されたが、高橋さんは休暇が明けるまで保釈を待たされる結果となった

→上記の記事を読めば、友好ムード一色ではないことは明らか。

■「いろんなことが元通りに戻るのでは」9日の菅首相
2010年10月9日19時30分朝日新聞

 菅直人首相が9日、高橋定さんが釈放されたことを受け、首相公邸前で記者団に語った内容は次の通り。

 「はい、こんばんは」

 ――お願いします。フジタの社員が、最後の1人が解放されたということですが、受け止めをお願いします。

 「はい、あのー、高橋定さんが、あのー、解放されて、健康で我が国の大使館員と面談したということで、報告がありました。あのー、本当にほっとしています。まぁ、この間、あのー、解放を求めてずっと、おーー、交渉してきましたから、そのことも含めてよかったと思います」

 ――(解放は)いつごろ見通しが立ったのか、何がきっかけとなったのか。

 「あの、ずっと、解放釈放を求めてきまして。あのー、ここに至って、実際に解放された、そういうことです」

 ――長期化したが、その理由をどう考えているか、今後、政府として経緯を確認していくか。

 「あの、もちろん、帰られたらお話を、うーー、経緯を聞くことが必要だと思っていますが。まあ、あの、基本的にはほっとしていて。これで、あのーー、これからの戦略的互恵関係を深めていく、うーー、問題の、あの、あるべき、えー、方向というか、そういう努力を、おーー、本来やらなければいけない努力をまたしていきたいと思います」

 ――今後、日中韓やAPECなどで接触の機会、民間の交流で停止しているものもあるが、どのように手をつけていくか。

 「温家宝首相との私の、えーー、懇談の中で、政治的にもハイレベルの、おー、交流を再開しようということになって、すでに動き出していますし。民間の交流も再開しようとなっていますから。いろんなことがまた、あの、元通りに戻っていくんじゃないかなと、こう思っています」

(秘書官「はい、終わります」)

 ――総理、総理、中国にですね、経緯や長引いたことを確認していくか。

 「申し上げたとおり、本人からまずは経緯を聞くことになっていく、こう思っています」


→レアアース問題はどうなってますか?元に戻っているのですか?


■「人権について評価」8日の菅首相
2010年10月8日21時13分 朝日新聞

 菅直人首相が8日夜、首相官邸で記者団の質問に答えた内容は、以下の通り。

 「はいこんばんは」

 【ノーベル平和賞】

 ――今年のノーベル平和賞の受賞者に、天安門事件リーダーで民主化運動に参加する作家の、劉暁波氏が選ばれた。受け止めを。

 「普遍的な価値である人権について、ノルウェーのノーベル賞委員会が評価をされたと、そんなふうに受け止めています」

 ――この受賞には、中国の人権問題の改善を求める選考委員会のメッセージ込められていると見られるが、今回の受賞で、中国国内の人権状況にどのような変化を期待するか

 「まあいま、あの、ノルウェーのノーベル賞委員会が、まあそういう評価をされて、まあそういう、メッセージ込めてですね、あの、賞を出されたわけですから、まあそのことを、しっかりと受け止めて、おきたいと思っています」   

 ――これにかかわり、中国でこの受賞を報じていた海外テレビ放送が突然視聴できなることがあった。中国当局が制限したと見られるが、このような姿勢をどう考えるか

 「まあその件はちょっと、事実関係まだ、把握してませんので、ちょっとコメントは控えます」

 【日中ハイレベル会談】

 ――来週北沢防衛相がハノイを訪れる。そこで中国国防相と会談が実現すれば、漁船衝突事件以降、総理以外で初の日中閣僚間会談となる。会談の実現にどのような期待をするか。

 「この間ですね、やはり、戦略的互恵関係、を進展させようということで、私と温家宝総理との間でも合意していますし、そういう互恵関係の、進展に、良い機会だと、こう思っております」

 【衝突ビデオ公開】

 ――尖閣諸島での衝突事件の証拠となるビデオの公開について、総理は今日の国会答弁で、捜査が終わっていないことから、現時点での開示に慎重な考えを示した。世論調査では公開すべきという意見が多いほか、国会でも野党を中心に公開すべきという声も多い。依然慎重な理由は。

 「まあビデオに関しては、国会、からのですね、働きかけ、と、そういうものを、受けた場合ですが、検察当局がそういうものがあればですね、適切に判断されるだろうと、こう思って、こういうふうに考えてます」  

 ――逆に捜査が終われば、公開はされるつもりか。検察当局からビデオが手が離れれば。

 「まあ現時点では、検察当局が、捜査資料として、持っているわけですから、捜査当局が適切な判断をされるものだろうと、こう受け止めています」


 (秘書官「はい、ではぶらさがりはこれで終了です」)


 (秘書官「はい、ありがとうございました」)

 ――中国からのメッセージをどう理解されていますか。

 「・・・・・」


→このコメントの段階で、高橋さん解放の可能性の情報が総理の耳にも届いていたかもしれません。その前提で、

①ノーベル平和賞について、「中国国内の人権状況にどのような変化を期待するか」に対する極めて違和感のあるコメント「まあいま、あの、ノルウェーのノーベル賞委員会が、まあそういう評価をされて、まあそういう、メッセージ込めてですね、あの、賞を出されたわけですから、まあそのことを、しっかりと受け止めて、おきたいと思っています」

②ビデオ公開について、「まあビデオに関しては、国会、からのですね、働きかけ、と、そういうものを、受けた場合ですが、検察当局がそういうものがあればですね、適切に判断されるだろうと、こう思って、こういうふうに考えてます」

こういうコメントになったのでしょう。ノーベル平和賞について、「しっかりと受け止めておきたいと思います」というのは、まるで、日本人が受賞したようなコメントで、実に違和感がありますよね。

これで戦略的互恵関係が可能なのでしょうか。やはり、実事求是の精神を戦略的互恵関係の基礎にすべきです。ビデオ公開を。

もしも、官邸-民主党外交でビデオ非公開の秘密合意があるなら、なおさら、国会の議決が必要になってきますね。