院長の日記帳

院長の日記帳

なかがわ耳鼻咽喉科 院長のブログです。

子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)は耳鼻科領域でも重要で中咽頭がんを引き起こします。日本では年に1万人が子宮頸がんにかかって3000人が亡くなり、近年は若い女性(20代、30代)で増えています。

http://www.jsog.or.jp/modules/diseases/index.php?content_id=10

 

 

HPVワクチンが子宮頸がんを本当に予防するのか否かはずっと議論がされてきて結論が出なかったのですが、最近世界で最も権威あるとされる医学誌NEJM(New England Journal of Medicine)からHPVワクチンが子宮頸がんをどのくらい予防するかを示した論文が出ました。

オレンジ色のラインはワクチンを接種しない場合、青いラインは17歳から30歳でワクチンを接種した場合、そして緑色のラインが17歳未満でワクチンを接種した場合の罹患率です。17歳未満で接種すると子宮頸がんのリスクがなんと9割近くも減少するという結果でした。

引用元

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1917338

 

 

 

 

 

 

 

 

ノルウェージャンフォレストキャット、2009年3月生まれの雌、生後4か月のとき横浜のブリーダー様から譲っていただいた猫です。

名前はレモングラス、ちょっと人見知りしますが甘えん坊でした。

今から思い返すと8月20日頃から少し行動が変でした。ノルウェージャンは寒い国の猫なのでが暑さが苦手なのですが、猛暑にもかかわらず涼しいところではなく家の暑い場所に居るのです。私が帰宅して足音を聞くといつも迎えに出てくるのに出てこない。

 

そしてフードを食べなくなっていました。しかし毛玉を吐く前に食べなくなることは前から何度もあったので、また毛玉かな、程度に考えていました。8月27日(木)普段なら多少の毛玉があっても喜んでがっついていたチャオチュールを途中で食べるのをやめてしまう。これはいくらなんでもおかしいと思って動物病院に連れて行き触診、レントゲン、血液検査、尿検査をしたところどうも毛玉でもなさそうだと。

 

そして血液検査で不気味な高度の血小板減少、単球増多があるのを見て私は血の気が引きました。検査結果では血小板の生産はちゃんとできているのでどこかで異常に消費されている、しかしその原因は獣医にもわからないとのこと。

 

この子はもともとけいれん発作の持病があったのでフードといっしょに抗けいれん薬を飲ませていました。コントロールは非常に良好だったのですがこの薬が血液異常の原因かもしれないと止めるように獣医から指示されます。しかし抗けいれん薬が切れはじめたため翌朝けいれん発作が1回起こりました。この頃から水も全く飲まなくなっており私が自宅で点滴を行います。

 

ここからが修羅場の始まりでした。金曜の夜見守るために私がいっしょに寝ていたのですが日付が変わった土曜の2時すぎ、まるでオオカミが吠えるような恐ろしい声とともに凄まじいけいれん発作が立て続けに3回起こります。なにせ真夜中で途方にくれました。そのとき期限切れで捨てるはずのけいれんに効く注射薬が倉庫の隅にあるのを思い出しました。皮下注射したところ幸いにも直ちに効果が出てけいれんはすぐ収まりました。

 

土曜仕事から帰ったときほとんど意識はなく、尿もやはり出ません。もうこの時点で運命は決まったと覚悟を決めただ傍で見守ってあげるだけとする決心をしました。もう心臓がいつ止まってもおかしくない状態が延々と続きました。眼瞼は開いているけどどこか彼方をぼんやり眺めるようなまなざし。植物状態だろうと判断しました。ところがなんと夜の22時ごろ突然上半身を起こして一声鳴いたのです。これを見た私は最後に0.00001%の望みにかけて夜間救急へ車を走らせました。

 

このとき夜間救急センターには若い非常に優秀な獣医がおられて的確で論理的な病態分析をしていただき、一か八かの入院救命治療を行ってみることでお任せしたのですが残念ながら翌朝8月30日早朝6時頃に旅立ちました。11年と5か月という飼い猫としてはちょっと短めの命でした。

 

ペットは話せないので(特に高齢では)わずかな行動でも気を付けてあげないといけないですね。しかし今回の場合はおそらく早く対処しても治癒するような病気ではなく、彼女は天寿を全うしたのだと思っています。

 

あまりに急激な経過で私は当分の間ペットロスに苛まれそうです。

 

久しぶりですが院内弦楽四重奏コンサートを行います。

今回の演奏はタレイアクァルテット。東京藝大出身者で構成され国際コンクールで入賞、ヨーロッパでも活躍している非常に優秀なクァルテットです。今年度の弦楽四重奏の教育プログラム「プロジェクトQ」において超難曲バルトークの弦楽四重奏6番を驚異的な精度で演奏し、これを聴いた私は大変感銘を受けました。このようなクァルテットにアウトリーチとして来ていただけるのは大変な幸運です。

今回少人数の客席で手が届きそうな距離で演奏を聴くのは衝撃的な経験になることでしょう。

 

2019年12月22日(日曜日)12:30開演

場所:当院院内 要予約(入場無料)

演奏曲目

ウェーベルン 弦楽四重奏のための5楽章(約10分)

ベートーベン 弦楽四重奏曲6番(約25分)

来場予約希望の方は当院受付にお申し込み下さい(先着上限30名)

(未就学児入場不可)

今日は東京国立博物館の特別展を観てきました。

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京都仁和寺を中心に全国の非常に貴重な真言宗の仏像を集めて展示しています。
(上の写真の展示だけは写真撮影が許されていました)

多数の美しい国宝級の仏像には圧倒されました。
この特別展は開催期間が短く日曜日は混雑すると思って今日の午前の早い時間に行きましたが既に大混雑 (x_x)

博物館を出る頃には館外に入場待ちの長い行列が伸びていました。

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日曜日なんて行ったらなかなか入れないかもしれませんが大変見応えありますのでお勧めです!



日本耳鼻咽喉科学会誌の今月号に掲載された論文からの抜粋です。

(出典 太田伸男、湯田厚司、小川由起子、他:アンケートを用いた舌下免疫療法に関する
スギ花粉症患者の実態調査1シーズン目と2シーズン目の比較日耳鼻 120:914-922,2017)

 

舌下免疫療法は日本では2014年から保険適応になりましたが、治療を開始して1シーズンが経過した140人と治療開始して2シーズンが経過した132人について、この治療に対するアンケートの結果が論文になって出ています(この調査の対象となった地域では2シーズンとも花粉の飛散量に大きな違いがなかったそうです)。

 

まず例年と比べてスギ花粉症の自覚症状がどうだったか、という設問に対して

 

両群とも例年より症状が症状が軽いと感じる人がかなり多いことが分かります。

この治療がスギ花粉症に効いてると感じるかという設問に対する答えは、

1シーズン終了で7割、2シーズン終了で9割の人が効いてると感じるようです。

この治療が国内で保険適応になったばかりの頃は効果が出るまで2年はかかると言われていましたがもう少し早く効果が現れるのかもしれません。

 

次にスギ花粉免疫療法に対する患者さんの満足度です。

両群とも85%以上の方が満足しているようです。

この治療の副作用としては口の粘膜の腫れ、痒みなどが多いようですが、幸いアナフィラキシーショックは現在までのところ1例も報告されていません。