NaNoMoRaL 2018.03.09 @ 新宿NINE SPICES(「ナノモラルハジマル」)



セットリスト:
SE: picomoral
1. ハジマル
2. 人間やるのやめた
3. サーチライト
※SEのタイトルは@NaNoMoRaL_infoより引用させていただきました。ありがとうございました。




ブルーのライトに照らされるステージ。スタッフが機材のスタンドをセッティング。今日のここまでのライブは「ふたりオポジット」「会心ノ一撃」「Mellow Green Wonder」「Tip toe.」とアイドルばかりで、機材をステージ上で操作するグループが無かった訳です。パセリちゃんさん登場、機材を調整します。白のブラウスはチャイナ風の紐のフロント、黒のスカート、タイツは紫かな、鋲をたくさん打った黒のラバーソール、横縞のソックス。白のブラウスは袖が中国風に大きく末広がりになって、赤を幅広に袖口にあしらっています。このブラウスはカラーがふつうのシャツカラーなのですがよく見ると左胸に胸ポケットがありますので、ワイシャツの袖を裾広がりに改造したものなのじゃないかと思いましたけれども。チャイナ風の紐はグレーか銀色です。薄くメイクしている梶原パセリちゃんさん。フェンダー・ムスタングがセッティングされます、ボディカラーはオレンジ色なのかな。ピックを口にくわえながらセッティングを続けるパセリちゃんさん、ピックは三角形の、昔はおにぎり型と言った代物ですね。上手の奥に楽屋からの出入り口があるのですが、入口のカーテンに首を突っ込んで未來さんと話しているのかな、と思うと、下手にペットボトルの水を置きに行くパセリちゃんさん、上手に戻ってギターを抱えます。
片手をあげるパセリちゃんさん、会場SEの音量が上がります、いよいよNaNoMoRaLのデビューステージの始まりです。
背後らの青いライト。SEはギターのカッティングから、サンプリングによるのかな、という感じのサウンド。リズムが入ります。
未來さん登場、「こんばんは!ナノモラルです!めっちゃ緊張するので!よろしくお願いします!」、未來さんは白のミニセーラー、スカートは赤を主体にして黒を背中側や赤の隙間のアクセントに。赤のサテンのフード付き。あとで近くで見たときに気づきましたが白の生地も赤の生地もシャープかつ日本調の折柄が入っています。袖には二本の黒っぽいラインが入り、「NaNoMoRaL」とグループ名が刷り込まれています、このラインの生地を用いたのかなと思われるストラップがのちほど物販で売られていました。赤と黒の紐タイ。右手にはエモクルスコップ時代に未來さんがデザインした赤のパンダ柄入りリストバンドを巻き、緑のカエルのぬいぐるみ手袋を右手に被せています。髪は右手側に小さくまとめて赤のゴムで留め、右耳には黒のリング型のイヤリングをしていたかな。左の額には小さな絆創膏、あとでみるとパンダの絵が描かれていました。胸元には絵をプリントしたより大きめの絆創膏。短いソックス、ソックスとほぼ同じ高さの白のハイカット、銀色のアクセントが散りばめられています。左腕の肘下くらいまで黒のカットソーが覆っていますが、怪我かな。

一曲目はデモがアップされていた「ハジマル」、右手に被せたカエルのぬいぐるみ手袋にはスピーカーが内蔵されているようで、そこにマイクを向けますが、音が聞こえてきません。ぬいぐるみを腕から放す未來さん。あとで伺うと「非常階段」のメンバーさんから頂戴したぬいぐるみで、「非常階段」のステージで音源として使用されていたものだったとか。
未來さんの歌声はこれまで聞いたどのライブよりも太く、力強く響きます。デモの歌声よりこちらに迫ってくるものがありますね。MIXを掛けてくるヲタク諸氏、MIXにのる未來さんの凄味、アーティストとヲタクと、双方の緊張と喜びが場内を満たします。ヲタク諸氏の拍手。パセリちゃんさんが歌い始めると「パセリー!」と声が掛ります。
モニターに足を掛けて歌う未來さん、入れ替わりにパセリちゃんさんがソロを取ると「パセリー!」とまたしても声が掛ります。パセリちゃんさんはもともと歌い手さんだった訳ですが、今日のステージではこれまでの彼の人生において最大の歓声が掛けられていたのではなかったでしょうか。未來さんがなぜか「ごめん!」と言う仕草、あとで本人がアナウンスしていたところによると、噛んだということだったようですが、まったく気になりませんでした。
未來さん「ちょっとぉ!(パセリちゃんへのコールに比べて)わたしのコールが小さい!どういうことですか!」、そこへ「未來ちゃん、カワイイ!」と声を掛けるヲタク氏。未來さんは下手でモニターに足を掛けて歌っていたかと思うとセンターに移動、やはりモニターに足を掛けて歌います。彼女のこれまでのライブにおいて、もっともアグレッシブなステージマナーですね。
エンディング、未來さん「センキュー!」、エアギター。

赤のフードを被る未來さん、「人間やるのやめた」と曲名をアナウンス。
二曲目「人間やるのやめた」はタイトルだけ事前に公開されていたナンバー、曲そのものをステージで演じるのは初めてのはずです。赤いライトが禍々しいイメージ。
パセリちゃんさんのソロから始まります。続く未來さんのパートはなんとラップです。歌詞の内容としては、他人に期待あるいは強制されるかたちをなぞって生きるのはやめようという意思の表明でしょうか、タイトルの「人間」は他人におしつけられるあり方を指して言っているのでしょう。

吠える未來さん、しかし、エモクルスコップ時代のような悲愴さは感じられません、それどころか、こちらに伝わってくるのは、自分の居場所を獲得したがゆえの余裕なのです。すなわち、NaNoMoRaLというユニットが彼女のソロユニットとして発足したことの必然性が明らかになったと感じます。
彼女はそもそもあヴぁんだんどの一員・小日向夏季としてアイドル活動を始めたのですが、飛び道具的なメンバーがほかに複数名いたために、グループとしての組み合わせから、抑える側、受ける側に回っていたせいか、彼女の内なる叫びはごくごく稀に示されるだけでしたが、すくなくともわたくしには、偶発的なアクシデントのようにしか受け取れませんでした。不明を恥じるばかりです。
エモクルスコップに至り、彼女の叫びは表面化してきたわけですが、ときに観客を引かせるほどの勢いで示されたその叫びは、ついに、グループアイドルなるものの限界を示すに至ってしまったのかもしれません。
そして今日のNaNoMoRaL、彼女の叫びはとうとう最適な受け皿、土台を獲得したのだなと感じられました。すなわち、彼女にとって、アイドルからユニットへの移行は当然だったのですね。

この曲での未來さんのパフォーマンスは非常に演劇的です。かつてイベントで彼女の童話の朗読に接したことがあるのですが、それは、情感に溢れた、大変にすぐれたものでした。もともと演劇や朗読という表現のかたちが彼女には合っているのかもしれませんね。

未來さんとパセリちゃんさんのデュオ。夢を持って生きる自分、しかし他人はそれを理解せずに生き方を押し付けてくる、自分の言うことはいつになったら理解してもらえるのだろうか、信じてもらえるのだろうか、と、未來さんとパセリちゃんさんは叫びます。絶望からの希望。
ラストにVサインの未來さん、暗転。

エッジの効いたエレキギターのイントロ、未來さん「ラストの曲です!盛り上がってください!」、フードを外す未來さん、大人になっていくことの哀しみあるいは大人としての振る舞いを期待されることの空虚さを歌う曲でしょうか。
手を振り上げる未來さん。マイクスタンドにもたれかかる様子に風情があります、これほどまでにマイクスタンドをうまく使うステージパフォーマーをみたことがありません、彼女はもはや、アイドルでは無くてロックスターですね。
パセリちゃんさんが客前に出て、観客にマイクを向けます。彼のメイクした顔も興奮と緊張そして恍惚に満ちています。
未來さんが下手、パセリちゃんさんが上手のフォーメーションから、パセリちゃんさんが下手へ。未來さんのアナウンスからパセリちゃんさんのソロ、観客から「パセリー!」と声が掛ります。

曲が終わって、パセリちゃんさんのほうを向いて未來さん「ありがとうございます!本当にありがとうございます!」
今日やった曲名をアナウンスする未來さん、一曲目はデモも上がっていると。
「緊張した…(観客の)みんなも緊張してた」、明日も明後日もライブがあるが「予約が全然入ってない!」、さておき、ギュウ農フェスにはデビュー前に出演が決まったことに感謝します。「あれ出たい、よいまち、出たい!」、よいまち、とは、YOIMACHI、大塚で行われるサーキット型のフェスですね。希望はあってもなかなか言えないが「(今日集まってくれた観客の)みんなの前だから言えた!」、ツイッターで呟いて欲しいと。
未來さん「いつもへらへらしているので、お礼の時間を作ってもらった…今日は来てくれてありがとうございます」。関係者、出演者、そして「こういって来てくれてるみなさん」、みんなはわたしの人生に刻まれている、かけがえのない出会い、と。
今後の希望を「有名になって、幕張メッセに出たい!…(幕張メッセは)名前がカッコいい!」
梶原パセリちゃんさんのことを「こんなに前に出てくるんだ…びっくり。わたしより前に出てくる!『未來さんのソロだから』と言ってたのに、リハと全然違う!」
前売りの動きが少なかったのが最終日に予約が伸びたとパセリちゃんさん、「いま来ている方を、そのまま大きな会場に連れて行くのが恩返し…そのときは最前で沸いて!」、各方面に礼を述べる梶原パセリちゃんさん。
未來さん、今日の共演者のみなさんにお礼を述べたあと、「梶原さん(=パセリちゃんさん)が作る楽曲はすごく素敵!」とエールを贈りつつ「(パセリちゃんさんは)いちおうユニットのメンバーでもあり、プロデューサーでもあり…負けたくないので!ライバルだと思って!負けたくない!」

未來さん「以上!NaNoMoRaL!でした!」
終演後物販、エモクルスコップ(現エモップ)のメンバーやスタッフも見に来ていたようですが終演後は速やかに退出してしまったようで、ワンオペに苦しむパセリちゃんさんのもと、NaNoMoRaLの物販列はいつ果てることなく続くのでした。

素晴らしいユニット「NaNoMoRaL」のデビューライブの模様でした。
雨宮未來さん、梶原パセリちゃんさん、おめでとうございます。