グリッド工法
グリッド工法と言う言葉と工法は存在していません。しかし・・・
前回、塩ビタイルデザイン貼りの提案事項の中に使用している言葉です。
床材施工の現場で職人として、施行中に仕上がりに支障をきたす要因を考えたり、それらの
対応と対策・処理の中で、塩ビタイル施工の目地寸法修正の限界を修正墨打ちしながら作業をして
施工することをグリッド工法とネーミングしました。
塩ビタイルを墨打ちをしないでそのまんま積み重ねて施工して行くと、右か左方向に曲がって行きます。
原因としては、下地の不陸もしくは塩ビ タイルの左右に僅かな寸法違いがあるのが考えられます。
塩ビタイル製造工程で、塩ビタイルは外側から冷却が始まります。アニリング(くせとり工程)処理、
抜き工程の金型調整で寸法調整をして塩ビタイルが作られます。
JIS A 5705の寸法規定より、また、海外製品より品質・精度のよい物づくりされていますが、僅かな
寸法誤差-たとへば0.1mmの寸法違いでも10枚貼りすすむと1mmの寸法差が発生します。
床職人としての配慮
* 真っ直ぐな墨打ちをする。地墨を利用するか、壁合わせ寸法を細かく取り水糸で平均をチェック して墨打ちを的確に行う。
* 塩ビタイルのロットを確認して、2種類以上のロット及び塩ビタイルを施工する場合はそれぞれ
10枚を真っ直ぐに仮並べして僅かな寸法の誤差を読み取り、施工の納め方の参考にする。
* 広い面積での施工はセンターから張り分け、事前に塩ビタイルの誤差より判断してグリット線を
引いて、糊じまいをして調整施工をする。
* 糊じまいは大切な工程です。糊の重なりで塩ビタイルの厚み段差が防げます。
* 不陸による直線施工性の曲がりより、墨合わせを重視しないとサイコロ現象が発生しますので
墨合わせ及びグリット工法処理を考慮して下さい。