☆花屋亀吉の小さな旅の物語☆ | 菜葉菜オフィシャルブログ「菜葉菜 菜の花 シネマ館」Powered by Ameba

☆花屋亀吉の小さな旅の物語☆

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~亀吉、夢の中で旅をする~編

うとうと、、うとうと、、


亀吉はうたた寝をしている。


甲羅の中へ、手も足も顔も尻尾もみ~んなしまい込んで、、

ただ、ス~ス~ス~と寝息だけが聞こえてる。



一面は菜の花畑に変わる、、

どこまでもどこまでも果てしなく続く黄色い大海原のよう、、

青い空、白い雲、小鳥は歓喜の唄をさえずる。


亀吉は思う、、

「ん?この景色は、、以前にも何処かで見た気がする、、不思議だな、、でもとても静かで落ち着くな、、」


すると突然亀吉の足が伸びて、亀吉が立ち上がる。

菜の花畑の真ん中から亀吉の首だけが顔を覗かせる


黄色い海に亀の首、、


まるで漫画世界、、


亀吉の鼻先にミツバチが羽を震わせて立ち止まる。
一瞬、固まる亀吉に、ピュッ!とオシッコをかけて飛び去っていく

「な、なんだよ、くさいじゃないか~!」

亀吉怒るが、時すでに遅し、、

亀代ちゃんに貰った、緑のハンカチでそっと鼻先を拭う。


掻き分けるように黄色い海原を歩いていく亀吉、、

とても静かで、のどかな昼下がり。

しばらく歩くと黄色い海が突然深くなる


どんどん海の底へと誘われていく亀吉、、


「うん?!なんだ?あれ?!」

亀吉の前に突如現れた美しいお城のような建物、まるでお伽
話に出て来る竜宮城のようだ、、

門まで出迎える美しい亀姫、


「可愛い、、なんて綺麗なんだ、、」

亀吉はうっとりと見とれて、その場に立ちすくむ。


「ようこそ、亀吉様、、お待ちしておりました、、さあ、中へお入りください。」


夢うつつの亀吉は誘われるままに宮殿の中へ中へと入っていく…



七色の海藻がゆらゆらと揺れ、



珊瑚達は歓迎のダンスを踊る、



魚達は唄い、貝達は輪になってリズムを刻む、、



亀吉は亀姫に注がれた酒をぐいぐいと呑み、得意の甲羅ダンスを踊りだす。

亀姫も寄り添ってチ-クダンスを亀吉と、、


「ぽぉ~」と顔を赤らめて、亀姫の胸に頬を埋める亀吉、、


二人は幸福そうに見つめ会い、微笑みを返す、、


亀姫がそっと瞼を閉じる、亀吉もまた、瞼をそっと閉じて、心の中で「姫さま~☆」と亀姫の唇に迫ろうとする、、、


とその時!

ドッカァ~ン!!!

爆音とともに亀吉がぶっ飛んだ!!



「何をやってるのよ!!寝言で姫さま~(*^ε^*)とか言って口尖らして!このエロ亀~!」



一瞬にして夢から目が醒める亀吉!


何が起きてるのか気付く間もなくうろたえる亀吉の前に、仁王立ちの亀代ちゃん、、。


「い、いや、、違うんだよ、亀代ちゃん、、ごめん、違うんだよ、、、」


膨れっ面のまま、ぷいっと甲羅を背ける亀代ちゃん、、




亀吉、お粗末…(T_T)



そしてまた、亀吉は成長していくのであった。。。