自己破産を弁護士に依頼してから
弁護士に相談し、解決方法として、自己破産を決意され、弁護士に依頼された場合、何を準備すればよいか、その後、どのような流れで進むか不安を感じられる依頼者は多くいらっしゃいます。
まず、資料リストにある必要書類をご持参にしていただきます。
今回は、準備編1「預金通帳」についてのお話です。
「お給料はどちらの銀行に入りますか?」
「M銀行です。」
「依頼者様は、M銀行のカードローンの借入れがありますね。」
1 給与振込口座の確認をします
給与振込口座の銀行から借入れがある場合、弁護士からの受任通知が届いた時に口座が凍結したり、残高を借入れと相殺されてしまう可能性があります。
ですので、事前に給与振込口座の変更手続きをとる必要があります。
「通帳のこの部分、【合計記帳】になっていますね。」
「カードで出し入れしていて、記帳することが面倒だったので・・・」
2 通帳は過去1年分の取引履歴が必要です
しばらく記帳しないと、【合計記帳】という表示でまとめられてしまいます。
どちらの支店でもかまいませんので、営業時間内の窓口にて、取引履歴の開示をお申し出ください。
「キャッシュカードがあるこの銀行の通帳はお持ちではありませんか。」
「通帳はなくしてしまって・・・」
3 紛失した通帳についても取引履歴が必要です
紛失した通帳は再発行する、解約する、等必要に応じてご対応ください。
しかし、前項のとおり、1年分の取引履歴が必要です。
「Aさん名義の通帳はこれだけですか。」
「そういえば、ずっと使っていない通帳があります。残高はほぼゼロ円ですが・・・
それから、ほかにネット銀行の口座もあるけど、通帳はないです。」
4 すべての通帳の提出が必要です
もう何年も使用していない、普段ご利用されていない通帳があるかもしれません。
前々項のとおり、取引履歴を取得してください。
10年以上前等の理由により、口座を開設された支店のみでの取り扱いになってしまうかもしれません。
お早目に銀行にお問い合わせをください。
また、ネット銀行の口座も1年分のお取引履歴が必要です。プリントアウトしてください。
定期預金、積立預金等のページがある通帳の場合は、そちらのページも必要になります。
この先も、毎月、記帳を更新していただき、提出をお願いしております。
このようにお話すると、なんだか預金を取られてしまうのでは、とお思いになるかもしれません。
そういうわけではなく、正確に申告する。ということです。
なかなか大変ですが、初動が大事です。
さあ、記帳しに行きましょう。