第6回 撮影ツーリング ㏌ 阿蘇 | 鉄馬写真家 綿屋兼一 オフィシャルブログ

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早いもんで、前回の撮影ツーから8ヶ月も経ってしまいましたが、決して忘れてしまったわけではあーりません。

2月・3月は天候に見放され、4月は熊本地震とそれこそ撮影ツーリングどこではなくなり・・中止。

5月は熊本地震の取材などもたてこみ、ついつい開催が先延ばしに・・・というか、正直そんな雰囲気ではなかったです。

6月・7月に入ると、新聞やニュースでやまなみハイウェイの開通や南阿蘇村で迂回路が完成、仮設住宅の整備など、復興に関する情報を連日のように耳にするようになりましたが、まだまだその気になれず。結局、休止状態のままずるずる

そして8月、宮崎・鹿児島への帰省旅を終え、今がベストタイミングと考え、9月の撮影ツーリングの復活を決意したのです!

 

「阿蘇大橋跡」

 

そして今回の撮影ツーのテーマは・・

 

「震災の爪痕と復興」です

 

 

「真田●」のテーマで始まったらきっと合うだろうなぁ・・

なんて書いてる場合じゃありません(笑)

 

大自然の脅威と復興の軌跡を、愛車と共に後世に残すというのが今回の目標となります。

倒壊した家屋だけでなく、今回ご参加の皆様方には、「大自然の脅威」も同時に切り撮ってほしいなぁなんて思いながら、数ある撮影ポイントから厳選しました。

 

今回は、陥没してしまった農道や、間もなくその生涯を終える「赤水駅」、1971年の完成から約45年間にわたり大活躍した「阿蘇大橋」の崩落現場など、普段なかなか立ち寄らないような場所へも行かせて頂きました。

色々な非現実的なものを目の当たりにし、気分も正直よくなかったかもしれません。

しかし、現実をしっかりと受け止め、今後の撮影活動に繋がる様、現場で学んだことを今後に生かして頂ければと開催を決意しました。

 

「第6回撮影ツーリング IN 阿蘇」編

 

大観峰にて photo by IKEBE 

 

今回の撮影ツーで一番悩んだのがスタート地点。

結果、コース全体と照らし合わせながら選んだのが、阿蘇外輪山にある「大観峰」でした。

ここは、震災直後に数多くのライダーと出会い、語り、そして多くを学んだ場所です。

この日の阿蘇涅槃像は、全体的に霧がかかったような状況で、山の稜線や山肌がはっきりとは見えずかなり残念でしたが、秋の爽やかな風が吹きとても快適な空間です。

 

9:00AM

 

受付や挨拶を一通り済ませ、当日のコース説明を・・・

あ、久しぶりで忘れてました(汗)

皆さん、とってもとってもトークしたいのはよーくわかるのですが、スケジュールの都合上のんびり談笑している場合ではございません(笑)

 

「今日もよろしくお願いします!」の掛け声とともに大観峰をスタートし、ミルクロード、国道212号線を経由し、阿蘇のパッチワークな絶景を眼下に見降ろしながら、外輪山をゆっくりと降りていきます。

 

屏風のように立ちはばかる外輪山と、果てしなく続く田園風景の中を走る一本の直線道路を、優しい初秋の風を受けながら西へ走ります。

北海道の様に何十キロも続く直線はないですが、それなりに快適に走れる直線道路もじつはあります。

と言いたいとこですが、熊本地震が原因で亀裂や陥没が所々起きてしまって、砂利などで応急処置はしてあるものの、くにゃくにゃと曲がり、橋は隆起して少し走りにくい道路となってしまいました。

「でもまけんばい!」

 

小さな脇道に入ると、いよいよ最初の撮影地に到着です。

 

photo by ARAKI

 

photo by ARAKI

 

photo by IKEBE

 

photo by IKEBE

 

photo by ZUZU

 

photo by ZUZU

 

photo by MATSUO

 

photo by MATSUO

 

photo by MATSUO

 

高低差が1.5m程はあると思われる地面の亀裂・段差に、誰しもが言葉を失い唖然としてしまいます。(注 立ち入り禁止区域ではございません)

今生で二度と見る事はないであろう大自然の猛威に、シャッターボタンを押す指にも力が入ります。こんな状況下でバイクと景色をどうやって撮影したらよいのか、正直わからなくなった方もいらっしゃると思います。

また、撮ったはいいけど、世間に公開できるかどうか悩んだかと思いますが、ひとまず心配ならば公開はせずに、パソコンに出来るだけ保存しておいてください。

そして、何年先になるかわかりませんが、それが貴重なデータとなる日が来るかもしれませんから。

自分自身で「しっかりとした伝えたいテーマ」をもって撮影に挑んだとき、初めて良い画を撮ることができるものと思っております。

 

何時もとは何かが違う、「撮影ツーリング IN 阿蘇」

これが阿蘇の現実です。

 

「脱線車両の今」

 

photo by ARAKI

 

photo by ZUZU

 

陥没ポイントから農道のど真ん中を走りながら、突如として現れる幾重にも及ぶ砂利の山。

決してジャンプ台ではございませんw

それは、道路を横切る深い亀裂に砂利を埋めたもので、応急処置を施した跡。

人が穴ほったら何日もかかるところを、たった数秒で破壊してしまう自然の脅威に驚かされます。

 

そしてやってきたのは、九州横断特急などが走る肥薩線の赤水駅。

この駅、昭和9年に完成後、多くの人々を送り出しては迎えてきた木造駅舎ですが、地震被害の為、間もなくその生涯を終え、解体されるという情報を地元の方より入手しました。

それと、今回の熊本地震でとんでもない脱線事故がこの付近で発生したことは、ニュースなどでもご存知な方が多いかと思います。

回送のため赤水駅を出た直後に起きた熊本地震の本震。

大きな揺れと共に列車は大きく脱線し、事もあろうに踏切のど真ん中で止まってしまい、幹線道路を塞ぐ形で停車してしまいました。

しばらく遮断機の音は絶えず鳴り響き、列車の接近案内のアナウンスが流れ続けたそうです。

「とても賑やかだったですよぉ~」

と笑顔で当時を振り返る地元の御夫婦の顔には、安堵の表情が見て取れました。

その後、クルマが通れるようにと2両の列車は踏切を中心に切り離され、その場に3ヶ月ほど置きざりになり、最近になってようやく、人力で駅まで運んだという逸話も残っています。

 

震災当時は避難などで大変だったと思いますが、それでも快くお話をしていただいた御夫婦に感謝です。

 

 

コーヒーブレイク休憩後、未だ手つかずの箇所が残る、南阿蘇の「阿蘇大橋」近辺へ最近開通したばかりの県道149号線を通り向かいます。

新たに建設した「新迂回路」は、アスファルトがまだ真新しく黒々としていますが、その横を見ると路肩ごと崩れ落ちたであろう、普段ではありえない光景が眼下に広がっています。

そしてその先を見ると、あの阿蘇大橋を飲み込んだ茶色い山肌がかなりの至近距離に迫っています。

さらに横を見ると、一階部分がつぶれたワンルームマンションなどが何も手が施されず現存しています。

今まで益城町や西原村など多くの建物の倒壊現場を見てきましたが、ここもまるで特撮映画の中のようです。

 

 

県道から一旦横道にそれ、倒壊した家屋や今にも倒れそうな外壁の前を通り過ぎ、いよいよ東海大学農学部の入口付近に到着です。

目の前にはもう働くことのない信号機と、県道57号線への案内看板が見え、阿蘇大橋の名札だけが悲しげに浮かび上がっておりました。(注 立ち入り禁止区域ではございません)

 

2016.4.29 撮影者 綿屋兼一

 

2016.4.29 撮影者 綿屋兼一

 

 

撮影ツーリングの最後は、テント村や被災者の緊急避難場所にもなった道の駅「あそ望の郷くぎの」でランチタイム&写真チェック&質問タイムを行い解散です。

 

今後も阿蘇を含め、九州・山口各地で撮影ツーリングは行う予定をしておりますが、開催希望地など「皆様の声」も同時に募集します。

ご意見、ご質問、ご提案などありましたら、遠慮なくお申し付けください!

 

詳しくは鉄馬写真家HPまで

http://tetsu-uma.com/event_01.html

 

THE END

 

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