
終戦記念日を翌日に控えた8月14日(日)、愛知県図書館で映画「雲ながるる
果てに」無料上映会が開催され、会場となったAVホールは開場とともに満席
となる盛況でした。
映画は、ベストセラーとなった同名の学徒航空兵の手記集をもとに、家城巳代
治監督が鶴田浩二・木村功主演で映画化した反戦映画の代表作であり、特攻隊
を描いた映画の中では代表的な作品でもあります(1953年公開)。
1945(昭和20)年4月、鹿児島県の特攻隊基地では、命を棄てる覚悟をした若者
たちが今生の思い出となるべき日々を過ごしていました。勇ましく死を覚悟し
ながらも、この世に残すものに対する愛着や未練がかれらを包み込んでしまう
様子が描かれます。
降雨や燃料不足で再三にわたって出撃が延期されたあと、1945(昭和20)年4月
16日、基地から、雲ながるる果てに鶴田浩二が演じる大瀧中尉が飛び立ったと
ころで映画は終わります。
有名な知覧特攻隊基地はじめ、還らぬ人となった若き特攻隊員は6千名を越え
るとされています。愛知県では、8月15日(月)正午に戦没者に向けて黙祷を
呼びかけていますが、この特攻隊員のことも忘れないようにしたいものです。
(2011年8月14日)
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