2012年06月28日

弁護士のひとりごと(18) 裁判員裁判

テーマ:コラム ~ひとりごと~
弁護士 前田義博

 裁判員裁判制度ができて、ようやく本来の刑事裁判が実現しました。
 それまでは、警察や検察官が作った捜査書類を裁判官が裁判官室で読んで裁判していました。証人尋問をやる場合でも、その証人尋問を聞いた裁判官は転勤して、後任の裁判官が証人調書を裁判官室で読んで判決を書くということがしばしばありました。証拠調べが終わってから述べる意見(弁論)も文章による説得で、あとで裁判官が裁判官室で読むことを前提にしていました。
 だから、他人がやっている裁判を傍聴席で聞くと、弁護士である私でさえ、何をやっているのかわからないこともありました。
 ところが裁判員裁判になると、証人尋問が裁判の中心になり、それもその場で心証(この証人は本当のことを言っているのか、嘘を言っているのか)をとります。弁論は文章による説得ではなく、口頭による説得に変わりました。すべては法廷中心の審理になったのです。
 もともと刑事訴訟法はこのような裁判を前提にしていたのです。弁論という言葉だって、当然口頭による説得を意味していたのです。だから、ようやく本来の刑事裁判が実現しましたと言ったのです。


 また、裁判員が裁判に加わることで、さらに刑事裁判が大きく変わりました。市民から見れば、弁護士も職業裁判官も一種の身内です。しかし説得の対象に市民から選ばれた裁判員も含まれることになったので、文章から口頭への変化だけではなく、弁論の内容も大きく変わりました。簡単に言えば、身内にだけ通用する理屈では通らなくなったのです。
 古い裁判制度になじんだ弁護士にとって裁判員裁判は大変です。裁判員裁判大歓迎の私でも、原稿を見ずに裁判員の顔を見て説得することに四苦八苦しています。
 新しい制度についていけないからやれないとは言いにくいので、裁判員裁判はパフォーマンスの裁判だからいやだとか、文章ではなく口頭による説得なんてラフだからやらないという人もいます。
 しろうとの市民の判断を疑問視する人もいます。市民の中にも難しいことはいやだとか、負担が重いという人もいるようです。
 でも、だからといって難しいことはお上(かみ)にお任せしたいということになるのでしょうか。日本の安全保障をどうするのか、福祉の財源をどうするのかという問題だって難しい問題ですが、だからといって、そういうことはお上にお任せしようということにはなりませんよね。

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2012年06月22日

弁護士のひとりごと(17) 事務所ニュース

テーマ:コラム ~ひとりごと~
弁護士 漆原由香

 第一事務所では、年に2回『事務所ニュース』を発行しています。
 これは、当事務所とご縁のあったお客様の中で送付のご希望を頂いた方や、顧問先の企業様や組合などの団体に、無料でお送りしているものです。

 所員が関わった社会的意義を有する事件のご報告、知っておきたい法律や制度改正のご案内、社会問題に対する法専門家としての意見など、毎回、お読みになる皆さんにとって有意義なものとなるよう、紙面作りを心がけています。

 表紙を飾る美しい風景写真は、所員の力作です。

 20年以上前から毎年発行しており、発行部数は、なんと、毎号1万4000部です。
当事務所が、多くの皆さまとつながりを持たせて頂いていることに心から感謝するとともに、これからもそのご縁を大切に、地域の皆さまにとって、頼りになる法律事務所でありたいと願っています。

 事務所ニュースの記事のいくつかは、このブログにもアップしていますので、ぜひご覧下さい。

 また、ニュースの送付ご希望・取りやめ・住所変更等がございましたら、
お気軽に当事務所までご連絡ください。
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2012年06月13日

弁護士のひとりごと(16) 秘密保全法について

テーマ:コラム ~ひとりごと~
弁護士 水谷 実

 秘密保全法に反対する動きが全国で広がりを見せています。


 秘密保全法は、「国の存立にとって重要な情報」を「特別秘密」に指定し、秘密を扱う人に「適正評価制度」を導入し、「特別秘密」を漏らした人に重罰を科すことを柱としています。しかし、私たちの表現の自由、知る権利、プライバシー権を侵害する極めて問題のある法案なのです(詳しくは、後日ブログに書きたいと思います。)。


 愛知でも、愛知県弁護士会や秘密保全法に反対する愛知の会(http://nohimityu.exblog.jp/ )が中心となって、秘密保全法に関する学習会や街宣活動を積極的に行っています。


 先日の6月9日、愛知県弁護士会は、評論家の佐高信さん、田島泰彦教授、清水勉弁護士をお招きして、緊急シンポジウムを開催しました。
 前半は佐高さんによる講演を行いました。「私たちは嘘を付いても良い。しかし、国は嘘を付いてはいけない。」等、佐高さんならではの切り口で話が展開されていきました。会場からはたくさんの笑いや拍手が起こっていました。
 後半は、三者と新海聡弁護士を交えて、パネルディスカッションを行いました。「特別秘密」の範囲の曖昧さ、人的管理の問題点、重罰化、それによる情報収集活動への影響など、秘密保全法の問題点が次々と明るみにされました。その上で、なぜ今、秘密保全法がつくられようとしているのか等に話が及び、問題の核心に迫る濃い話を聞くことができました。


 翌日の10日には、弁護士法人名古屋北法律事務所の矢﨑暁子弁護士とともに、秘密保全法の講師をしてきました。
 拙い話で大変恐縮したのですが、参加してくださった方々は、とても真剣に聞いてくださいました。意見交換の時間には、参加者の様々な思いを聞くことができたのと同時に、講師として行っておきながら、逆にこちらが学んだことも多くあり、有意義な時間を過ごすことができました。


 このブログを読んでいる方にも、是非この問題に興味を持っていただきたいです。秘密保全法に反対する愛知の会では講師派遣をしていますので、活用していただけると嬉しいです。
 また、7月13日午後6時から、DAYS JAPAN写真展のなかで、秘密保全法に関する学習会を行います。場所は、国際センター4階第3研修室です。お時間のある方は是非来て下さい。よろしくお願い致します。

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2012年06月08日

弁護士のひとりごと(15) すべり台を作りました

テーマ:コラム ~ひとりごと~
弁護士 田原裕之


 「ベビーベッドを作りました」の続編です。予告いたしましたとおり、今度は「すべり台」を作りました。
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 前回のベビーベッドは4回も壊されました(前回記事以後もう1回壊されました)ので、今度は「壊されない丈夫さ」を主眼に制作。
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 当初の計画では、階段の手すりを3ミリ角棒で組み立てることを考えていましたが、それでは必ず壊されるので、厚さ2ミリの板で両側から挟み込む形に。真ん中の「台」の部分と階段、すべり台部分も下の部分を3ミリ角棒を組み付けて壊れにくい構造にした。おかげさまで、制作以来、一度も壊されていない。
 今回の制作で苦労したのは、「ガタつかない」こと。4本の柱、すべり台の手すり、階段の手すりの下側がピッタリ水平にならないとガタつきが起きる。すべり台と階段の手すり部分は、図面を書き、2ミリ板にこれを転記して、糸ノコで切る。2枚切り終わったら、重ね合わせて誤差を三角刀で削って調整。組み立ての時も、水平を取ることに細心の注意。その点では、ほぼ完璧に仕上がり、机の上にピッタリ乗っている。
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 マッチ棒との比較でおよその大きさはわかると思うが、幅13センチ、高さ6センチ、奥行き3.4センチ。シルバニアファミリーの赤ちゃんウサギが「シューッ」と滑るくらいの大きさです。
 2歳の孫娘、「すべりだい」「シューッ」としょっちゅう叫んでます。ついでに、「べっど、こわれた」とも。すべり台は結構気に入っているようです。
 この次に作るものがいくつか決まっているのですが、できあがりましたら、また記事を書きます。乞うご期待(?)
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