今日から8月。

あっという間に1ヵ月が経ちますね。

 

先日、映画『日々是好日』の原作者

森下典子さんの講演会

お茶の先生と社中の皆さん5人で

行ってきました。

 

午前中は、抹茶を気軽に楽しめる

呈茶席が設けられていて、

午後に講演会というスケジュール。

 

呈茶席が終わったあと、

午後の講演会まで

時間があったので、

お昼を食べようということになり、

会場に隣接するレストランに

入りました。

 

 

レストランのメニューは

簡単なものが10種類ほど。

 

後ろに行列ができていたので

あまり考える時間もなく、

カレーにしましたが、

5人中4人がカレー

を注文していました。

 

理由を聞くとみんな私と一緒。

メニューに書いてあった

2文字に惹かれて注文した

といいます。

 

その2文字は「特製」

 

「なんだ、そんなこと?」

ガッカリされた方も

いらっしゃるかもしれません。

注文した私も思いましたから。

 

でも、実感しました。

やっぱり人は「損得」

弱いんだなあと…。

 

そこで今日は、

人の本音が見え隠れする

「損得勘定」の心理と

表現のポイントなどを

お伝えしたいと思います。

 

…━…━…━…━…━…━…━…━…━

 

インサイトは

「おいしそう」ではなく

「損をしたくない」

 

カレーの値段は

メニューの中ではいちばん

安かったと思います。

 

でも、100円程度の差で

そこは皆さんあまり

気にならなかったようです。

 

「特製」の文字に惹かれた

私の心理を深掘りしてみると、

 

「特製って他と違っておいしそう」

    ↓

「ここでしか食べられないよね」

    ↓

ここで食べないと後悔するかも」

    ↓

「選択を失敗したくない」

    ↓

「損をしたくない」

 

という気持ちの流れだったかなと。

 

つまり、

 

インサイト(本音)は、

「他と違っておいしそう」ではなく、

「損をしたくない」

だったのだと気付きました。

 

 

得をする喜びより

損をする悲しみ

ほうが大きい

 

私にとって

「特製」の2文字は、

一般のカレーとの違い

物語る言葉であるとともに、

 

「ここで食べなかったら

 後悔する(損する)かも」

 

損得勘定」を刺激する

言葉でもありました。

 

ここでいう「損得」は、

値段の安い高いではない、

もっと心奥深くに

根付いているものです。

 

人は得することより

損をすることを避けたい

気持ちが強いと言います。

 

心理学の世界では

「損失回避の法則」

というそうです。

 

 

表現する上で

忘れてはいけないこと

 

広告コピーを考えるとき、

言葉に負けない

商品であることが前提です。

 

商品があってこその

広告コピーなので、

内容が違っていたら

信頼をなくします。

 

特に「損得」を伝えるとき

ネガティブな言葉で

煽るような表現をする

ことがありますが、

 

使う言葉によっては

企業や商品のイメージダウン

になりかねないので

注意が必要です。

 

プロがネガティブな表現を

使うときは、それを使うことで

起こり得る現象を

ちゃんと考えています。

 

その上で勝算があると見込めた

ときだけに使っています。

 

だから、

基本は得することを書く。

 

読者が得することを想像して

いろんな切り口で

考えてみてください。

 

読者にとっておいしい言葉は、

わずか2文字でも

心を動かすことができます

 

今日も最後まで読んでくださり

ありがとうございましたビックリマーク