日本人のお友達が、アラビア語教えてくれるヨルダン人を
紹介するよ!と言ってくれたので、
お茶するの混ぜてもらった。

待ち合わせ場所にちょっと遅刻して来たのが、
ジョージクルーニーちっちゃくしたみたいな
ジゴロ的ミドルエイジ。30代なのか?
アラブの顔を想像していたのでだいぶ違った。
目と髪が明るい色してた。
そして香水の香り漂う・・・ジゴロ・・・
笑うと目尻のしわが・・・ジゴロ・・・

そして、第一声、こう言った
「おまたせしたね。いいかい、良いニュースと、悪いニュースがある。
 どちらから聞きたい?」
友人「えー・・・悪いニュース」
ジゴロ「これから行こうと思っていたカフェが、閉まってた。」
と、首を左右に振る。
ジゴロ「では、良いニュース。」
と間を置き
ジゴロ「それは、僕がここに居ることだ。」
両手を広げ、言ってやったで~顔。


ぽか~ん

あ、 あははは!


さあどうだーおもしろいだろ笑ってくれ~!
というタイプの冗談の人だ!
と気づくのに時間がかかった。
ちょっとニュータイプなので、怖じ気づく。

ジゴロ「僕に会えてうれしいだろ~それが、ぐっとニュースだ!」
だってさ、うわ~!これはすごいぞー

ここの角を曲がったところに、
すごくロマンチックなカフェがあるから、行きたかったんだけど・・・
と肩を落とすジゴロ。
でも僕もうひとつロマンチックなカフェを知ってるから、
そっちへ行ってみよう、と提案するジゴロ。

ロマンチックという形容詞をさらっと使える、
ジゴロだなぁ!

道すがら、ジゴロジョークを飛ばす。

「アラビア語の事なら何でも聞いてくれ、
 君のために何でもするよ、ある一点をのぞいてね・・・
 
 ・・・ 僕に出来ない事、それは、君の代わりにテストを受ける事だ!」

どかーん

免疫ねー

冗談ってことは分かるんだけど、何て返したらいいのかわからねー

あは、あはは、 と薄ら笑いを浮かべ
あ、大丈夫です、テストは自分で受けるので・・・
とまともに返してしまった。
不満そうなジゴロ。
前を歩く友人をわざわざ呼び止め、
今言ったジョークを繰り返して聞かせている。
どもすません、リアクション下手で・・・

ほで、ロマンチックなカフェに着く。

ジゴロが先頭に立ってドアを開け、
私ら女の子を店内に引き入れる。
「レディー・ファースト」
とか自分で言っちゃいながら。
「どうぞ、プリンセス」
と言いながら。
うわうわうわーー!と内心爆笑する。
こんな人居たんだー地球は広いぞ

カフェ内で談笑。
私3人以上になると話せなくなるので、全く駄目ですた。
ジゴロ、 the ネタ ! みたいのを
沢山持っていて、次々に披露する。
自分の国にはこんなジョークがある、とか
自分が体験した痛かった話シリーズ、とかね。
エンターテイナーである。
女の子を飽きさせるということを知らないのだ。

カフェから出る。
20分、時間ある?と、ジゴロが聞く。
はいはい、と皆でジゴロに付いて歩く。

夜景の奇麗な場所に着く。
これが見せたかったのねーと思う。
おそらく、こういうスポットを何カ所も知ってるんだろうね。
夜な夜な探しているんだろうか・・・
すると、さっきからムーディーな音楽が聞こえてくることに気づく。

ジゴロ・・・
ジゴロ、携帯のミュージックプレイヤーから
渋めのジャズを流している。

演出してくるなーーーーーー!

すごいよー 
世界はこんなにもロマンチックだったんだねぇ・・・

女の子が寒がっていたら、
首に巻いていたマフラーをささーと貸してやり、
もう一人の女の子が寒がったら、
自分の着ているジャケットを何の疑いも無く脱ぎ、
かしてやる。
ヨルダンの宮沢賢治である。
ぼそっと、 そのうち裸になっちゃうよー と言ってみたけど
彼は全然聞いてない。

ジゴロっていうのは本当に・・・
どうなってんだろその身体・・・
皆ジャケット着込んでるのに、
ジゴロだけピタピタのシャツ一枚になってるじゃん・・・

帰りは当然、
一番遠い寮にすんでる女の子を送っていきました。

本当彼、ロマンチックがとまりませんでした。
すごいなーこういう人居るんだなー
アラビア語習うのー・・ 連絡するの腰が引けるわー
彼のロマンチックに対処するほどの度量をもちあわせていません。
めちゃめちゃいい人なんだけどなー
なんだか申し訳ない気持ちになってしまうなー
人間浅いなー私、と思った今日です。