昨日の深夜0時、目の前が真っ暗になる悪夢のような事が起きてしまいました。
思うにスタイリスト歴30年で一番焦った事件でした。
実は今夜というか明日26日の深夜(AM1時~2時)の予定でTVショッピングのゲスト出演することに
なっていました。
しかし、そんなつもりでいたのは私だけでなんと本当の出演は25日(昨夜)の深夜1時だったのです。
全く何の疑いもなく一日勘違いをしていた私は昨夜、本番に備え紹介する商品の資料に目を通したりして
お風呂も入り眠くてウトウトしていた深夜12時にブランド輸入商社の営業のご担当者から
‘長友さん、今どちらにいらっしゃいますか~?’と、まさか彼は私の出演が明日と思って寛いでいるとは
夢にも思っていないので呑気な関西弁で電話が入ったのです。
電話をもらった段階でもしや?と嫌な予感は的中して‘本番は今日ですよ!’と言われて
その時私はで心臓が止まりそうなほど体が凍りつく衝撃を受け、あと一時間で自分の出演する
生放送が始まるという現実を受け止めるのにそんなに時間はかかりませんでした。
入浴後でもちろんメークもしていない、ヘアだってボサボサ、スタジオまでタクシーを飛ばして20分!
本番前のキャスターとのブリーフィングは30分と説明を受けていましたが、それは短くなったとして
逆算してもメークに10分のみしかかけられないなんて!
普段だってそんな雑なメークはしないのに取るものもとりあえず焦って準備して自宅を出たのが
AM0時17分でした。
六本木通りでタクシーを拾い工事中で六本木は渋滞、運転手さんに生放送の出演があるのでとにかく
急いで下さいと半べそ状態で懇願し、六本木を抜けたら超特急で飛ばしてもらいました。
暗い車内でメークの続きは困難で普段でさえ最近はつけまつげをするのに諦めるしかありませんでした。
スタジオに到着したのがAM0時40分、とりあえず顔が未完成状態であれ何とか本番に穴を空けることが
なくなっただけでもホッと胸を撫で下ろし最悪の事態を免れたというギリギリセーフになる運を持ち合わせる
悪運強さを感じずにはいられませんでした。
キャストの方と打ち合わせもそこそこにマイクを付けたり鏡を見て手抜きヘアメークにテンションが落ちそう
なのをこらえ怒涛の中、本番に突入しました。
これこそ本当のぶっつけ本番となり、あまりの急激な時間の流れに緊張する間もなかったのは助かったと
いえばそうなのですが、準備万端に望めなかった私の失態が悔やまれてならないのです。
傍目から見れば淡々とゲスト出演しているスタイリスト長友さん!と客観的には見えなくもなく
幸いなことに本番は何事もなく無事に終了したのですがいまだに納得のいかない私なのです。
なぜ日にちを勘違いしてしまったのか・・・?間違いやすい時間帯と局の方がアドバイスしたにも関わらずです。
過去に仕事でこのようなドジを踏んだことはなく、遅刻だってしたことのない私なのに・・・と自己嫌悪!
よりにもよって意を決してお受けしたTV出演の仕事、せっかく商品のお勉強までしたのですから
用意周到、完璧な状態で臨みたかった・・・。
しかし悔やんでも起きてしまったことは取り戻せないですし、出演中の気の効いたトークができなかったことや
現実から目をそむけたいルックスなど凹む材料は一杯あります。
20年以上前に君島十和子さん(その頃は旧姓吉川十和子さん)のスタイリストとして生放送の情報番組に
出演した時、自分が映る映像に嫌気がさしてそれからというものTV出演はお断りしていました。
それに比べ雑誌の取材などの写真はベストなものを選んでもらえますし、自分の言葉も校正でチェックできる
ので安心です。
これでまたTVのお仕事はネガティブ印象が残ってトラウマになりそうですが、まず頻繁に舞い込む仕事
でもないので気分をリセットし明日からはやはり性に合っている裏方のお仕事に専念したいと思っています。
このTV出演のために準備した数々、後のまつりですがご紹介させて下さい。
CIVIDINIのワンピース
ジャガールクルトの時計をサテン地のベルトへチェンジ
ルブタンのパテントシューズにエストネーションで買ったベルト
Noz六本木でヘアーカラーとフレンチネイルを施し
赤坂のSPAクリスティーナでフェイシャルエステをして
前日までに準備し出番を待っていたのでした。
当日ヘアーメイクのTさんにもお願いしていたのに今日のお昼ドタキャンさせてもらいました。
大変でしたが無事で良かったですね!とやさしい言葉をかけてもらって有難かったです。
taepiyoさんにもオンタイムで現場に居たら何かのトラブルに巻き込まれていたかも、と慰めてもらい
心が救われました。
今思えば、余裕な時間配分で出番を待っていたら緊張が募って本番で大きなミスをやらかしていたかも
しれないですし‘人生万事塞翁が馬’と思うことにしました。
最初はTV出演のことは恥ずかしいので記事にするつもりはありませんでしたが、あまりにもショッキングな
出来事だったのでご報告することにしました。
局の放送禁止用語などのレクチャーを受けた時‘絶対何々です!’というような例えば‘絶対壊れません!’
と言ってはいけない事を教わりました。(主観的な言い方なら大丈夫なことも有りますが)
世の中には絶対というのはあり得ないということ、そのとおりでした。
絶対遅刻をしないという自信が見事に崩れ落ちた今回のことは良い教訓となりました。
